「営業マンは断ることを覚えなさい戦術・戦闘編」石原 明
2021/02/10公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(81点)
要約と感想レビュー
営業マンはお客を選びなさい
「高収益トップ3%倶楽部」の石原さんの初期の書籍です。「営業マンは断ることを覚えなさい」とインパクトのあるタイトルですが、主旨はお客を選びなさい、ということです。お得意様と一見のお客では対応を変えなさいということです。
いわんや値引きを要求したり、不当な要求をするような一見客などはキッパリ断りましょう。そんな人は、お客様ではない、大切にしてはいけないのです。断れば、主導権をとれるので、逆に売れるというのが著者の教えなのです。もちろん、断れば来てくれなくなる客様もいますが、もともと買う気のなかったお客様か、値段だけで選ぶお客様のどちらかなのです。
大切にした方がいいお客様と、大切にしてはいけないお客様がいる(p42)
お客様にあるべき姿を提案すべき
そして、営業マンはプロとして、堂々とお客様にあるべき姿を提案すべきということです。お客様にペコペコせず、お客様に無理に合わせようとしないで、できないことはプロとして「できません」とハッキリ言うのです。
お客様から見ればペコペコ営業マンにウンザリしているのです。だから、専門家としてアドバイスしてくれる営業マンのほうを信頼してくれるのです。私達は優良な顧客をプロとしてフォローし、信頼関係を構築して継続的な関係を維持することを目指すべきなのです。
「その部分は工事しない方がいいと思います。理由は○○です」と正直に言ったら、受注に結びついた内装工事会社の営業マン(p104)
価格ではなく価値で選んでもらう
著者自身もお客様と会うときには、できるだけお客様に来てもらうようにしているという。著者が出ていく場合でも、必ずお客様にも出てきてもらって、中間地点で会うというのです。
さらに、過度な値引きをしてまで売るようでは、会社として良い未来を想像することができません。自分のターゲットとする顧客に価格ではなく価値で選んでもらうのが、マーケッティングの王道なのでしょう。
古い本ですが、挑戦的なタイトルもコピーライティングの技術ということで参考にしたいものです。石原さん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・すべてのお客様に好かれようなんて思ったらダメ。個性がなくなっちゃって、どんどん売れなくなってしまいます(p41)
・問題は、値引きしなくてもいいのに、値引きする営業マンがいることです(p194)
・顧客化のポイントは、商品やサービスを売ったあとの顧客のフォローにあります・・この顧客のフォローの良し悪しで、信頼関係を強固なものにできるかどうかが決まる(p179)
・1カ月で買い換え需要が生じるような商品であれば、ニュース・レターも毎月発行するのがいいでしょうし、もっと寿命の長い商品なら、三カ月に一回くらいのペースでもいいかもしれません(p156)
【私の評価】★★★★☆(81点)
目次
第1章 営業に対する間違ったイメージを捨てよう
第2章 なぜ「断れば売れる」のかを正確に理解しよう
第3章 断る営業になるための準備をしよう
第4章 断る営業のテクニックをマスターしよう
第5章 断る営業ができる状況を作ろう
第6章 もう二度とペコペコ営業に戻らないために
著者経歴
石原明(いしはら あきら)・・・経営コンサルタント。1958年静岡県生まれ。ヤマハ発動機(株)を経て、1985年からSMIビジネスに携わる。1989年、「セールス・マネージャー世界大賞」を受賞。1992年、SMI代理店として独立。1993年、「ルーキーディストリビューター世界大賞」を受賞。1994年、日本経営教育研究所を設立、コンサルタントとして独立。1994年より個人を対象とした勉強会「成功哲学セミナー"基礎コース"及び"経営学コース"」には、2万人以上が参加している。2000年から経営者向け勉強会『高収益トップ3%倶楽部』を主催。
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