「職場のクセモノと付き合う技術」横山 信治
2019/04/02公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★★(91点)
要約と感想レビュー
敵を作らない技術
上司とソリが合わない営業マンが、抜群な営業成績を出したのに、指示を無視したとして左遷される。若手管理職がやる気のない部下を厳しく指導して成果を出したら、パワハラとして処罰される。やる気と能力があっても、こうした人間関係のところで失敗してしまう人がいます。著者も、若いときに同じような失敗をしているのです。
著者のクセモノとの付き合う技術とは、勝つ技術ではなく、敵を作らない技術です。人それぞれ価値観が違うのは当然であり、相手の価値観を変えようとしも変わるはずもないのです。だから、相手を変えようとするのではなく、相手の自己重要感を高めてあげる。つまり敵を作るのではなく、相手の自己重要感を高めてあげることのできる魅力的な人間になるということが大事というです。
著者のアドバイスは、自慢話と他人の悪口は言わないということです。自慢話は、自分自身を上げて優越感を得ようとする行為ですが、悪口は相手を下げることにより、自分を上げようという行為です。あなたが自分の話をすればするほど、相手はあなたに対して興味を失います。「魅力的な人」とは、相手に自分のことを話させて相手の自己重要感を高める人なのです。
・職場で人間関係が良くない上司がいたら、仕事上の悩み事を相談しましょう。ポイントは、答えが簡単に出るようなことを相談することです(p62)
多様な価値観の中でうまくやっていく
世の中の職場での問題のほとんどは、人間関係だと言われています。自分の価値観と他人の価値観を戦わせても、勝利はないのです。例えば、あなたを批判している人がいたとしましょう。批判している相手に何を言っても、相手を変えることはできません。だから、事実であれば反省し、真実でない批判や噂話は笑って聞き流すのが一番なのです。もし、相手を戦ったとしても、戦えば戦うほど、相手はあなたを攻撃してくることになるのです。
また、人の欠点が目に入ることもあると思います。もし、それを注意すれば相手の自己重要感が下がることだけは知っておく必要があります。注意したり、他人の悪いところを指摘すれば、その話は尾ひれがついて、二次災害を生み出すリスクがあります。それを知った上で注意するかしないは、自分で判断するしかないのです。
判断の材料として、他人を観察してみましょう。たとえば、ことあるごとに、人の悪口を言っている人がいます。直接言いにくいから、悪口をいっているだけです。人の欠点を見つけて、悪口を言っても、そこから得るものは何もないのです。多様な価値観の中でうまくやっていくために大切なことをこの本で教えてもらいました。横山さん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・人に好かれる人は観察力がすごい・・・人に好かれる人は、相手の長所を探します(p30)
・コミュニケーションの原点は、「あなたを見ていますよ」「無関心ではありませんよ」というシグナルを出すことです(p21)
・常に相手に興味を持ち、観察することを忘れてはいけません。本心で思っていないことは、必ず相手に伝わるからです(p145)
・自分に足りないことに気づくために、マイナスの出来事は起こるのです(p125)
▼引用は下記の書籍からです。
【私の評価】★★★★★(91点)
目次
第1章 職場のクセモノと付き合う 7つの技術
第2章 クセモノ上司をあしらう 9つの技術
第3章 職場のクセモノと仲良くできる 8つの会話術
第4章 あなたの味方をつくる 7つの技術
第5章 あなたを成長させる 7つの心得
著者経歴
横山信治(よこやま のぶはる)・・・1982年、日本信販株式会社(現三菱UFJニコス)入社。営業成績全国最下位のダメ営業マンから、全国No.1営業へ。2001年、ソフトバンクファイナンスに転職し、日本初のモーゲージバンク(証券化を資金調達手段とした住宅ローン貸出専門の金融機関)SBIモーゲージ株式会社設立に参画。当初4人の会社を従業員250名、店舗数191の上場会社へ成長させる。その後、東証一部上場の金融グループの役員・社長を経て、2014年4月独立。現在、東京・大阪で毎月1回「横山塾」を開催中。
パワハラ関係書籍
「パワハラ上司を科学する」津野 香奈美
「リーダーの「やってはいけない」」吉田幸弘
「職場のクセモノと付き合う技術」横山 信治
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