「入社3年目までに身につけたい上司のトリセツ」横山信治
2020/02/04公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★★(94点)
要約と感想レビュー
左遷されたダメサラリーマンから一転,東証1部上場の金融グループ企業で役員、社長を歴任した著者が教える組織の中で「評価されるコツ」です。
組織の中で評価されるためには,ズバリ,「応援される力」が必要だという。組織の中では,上司や周囲の人によって時間をかけて評価されるわけですから上司や周囲の人から応援されることが絶対必要なのです。俺が,俺がと自己アピールするよりも人のため,仲間のためにコツコツと仕事をすることが大事なのでしょう。
・成果もそこそこ。クレーム処理などの人の嫌がる仕事を率先してやってくれる人・・・突出はしていなくても,地道にコツコツ努力し,信用を積み重ねていくことのできる・・・人の上に立つのにピッタリです(p170)
面白いのは本書の構成が、質問と選択式の回答になっていて自分の回答の点数を合計することで「評価される力」が数値化されることでしょう。
例えば、取引先の紹介で初体面の人と会うことになったら、どんな服装をする?という質問があります。この質問に対し、4つの選択肢があり、そこから一つ答えを選ぶと点数が分かる。項目別にそれぞれの答えの点数を合計して「評価される力」を計算するのです。
私の答えの点数が、必ずしもベストではなかったことがちょっとショックでした。
・あなたが評価を得るためには・・応援団を持っておくことは必須です・・・その昔,私が率いる部署のなかで,いつも電話を一番にとる社員がいました。彼女はもともと契約社員でしたが,異例の出世を遂げ,最終的には部長にまで上り詰めました(p53)
組織の中で、仲間として愛され、仲間として応援される人が組織の階段を上がっていく。納得の内容でした。
組織内で評価の固まる20代,30代の人に読んでいただき,どうすれば応援される人になるのか学んでいただきたい一冊です。息子用に一冊確保しました。横山さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・「あの人が一人いるだけで,物事が円滑に進む」・・このように,「あの人」と名指しされることがビジネスにおける信用です(p231)
・社内に敵は多いが,仕事はバリバリできる人・・敵がいるのは果敢に挑戦してきた証拠であり,また他者を指導するときには「嫌われ役」を買って出なければいけない部長としての素質があるともいえる・・(p169)
・部下として,上司から信用をもっとも効率よく勝ち得るには,「上司よりも早く出社する」がベストなのです(p206)
・「自己アピールばかりする」「自分は悪くないとばかりに言い訳をする」・・「他者を貶めたくて悪口を言う」などは,本人は「自分の評価を上げるため」にやっています。しかし実際は,信用を失い,評価は下がってしまうでしょう(p12)
・「ここだけの話」だからといって,本当に知られては困ることは言わないこと。「ここだけの話」を聞いてしまったときも,他人にばらまかないこと(p88)
・「上司の愚痴は同僚にしたほうが,共感を得られて場が盛り上がるのに・・」と思う方もいるかもしれませんが,その場は盛り上がっても,いずれ上司の耳に入ってあなたの評価が下がってしまえば目も当てられません(p89)
・上司と部下の人間関係の悩みの多くが「コミュニケーション不足」です(p126)
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▼引用は下記の書籍からです。
横山信治、日経BP
【私の評価】★★★★★(94点)
目次
1章 評価のトリセツ
2章 気遣いのトリセツ
3章 上司のトリセツ
4章 信用のトリセツ
5章 努力のトリセツ
終章 「評価される力」が、人生を切り開く武器になる!
著者経歴
横山信治(よこやま のぶはる)・・・1982年、日本信販株式会社(現三菱UFJニコス)入社。営業成績全国最下位のダメ営業マンから、全国No.1営業へ。2001年、ソフトバンクファイナンスに転職し、日本初のモーゲージバンク(証券化を資金調達手段とした住宅ローン貸出専門の金融機関)SBIモーゲージ株式会社設立に参画。当初4人の会社を従業員250名、店舗数191の上場会社へ成長させる。その後、東証一部上場の金融グループの役員・社長を経て、2014年4月独立。現在、東京・大阪で毎月1回「横山塾」を開催中。
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