「大前研一 日本の論点2017-18」大前 研一

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大前研一 日本の論点2017-18

【私の評価】★★★★☆(80点)


■マッキンゼーのコンサルタントだった
 大前さんの一冊です。


 コンサルタントの良いところは、
 海外や他社の参考となる事例やヒントを
 教えてもらえることでしょう。


 視点が広いというのが
 長所なのだと思います。


 日本に閉じこもりがちな
 日本の企業としては
 耳が痛いところでしょう。


・日本国内ではアサヒ、キリン、サッポロ、
 サントリーの四社が熾烈な競争を繰り広げて
 きたと言われるが、世界シェアで見ると
 地ビールなどと同じく「その他」に
 分類されるレベルにすぎない(p70)


■インターネットとグローバル化が
 進んでいくと一番安いところに
 仕事を出せるようになります。


 いつでも、どこでも
 最適な仕事の配分ができる
 ということでしょう。


 世界は分断しているという
 人もいますが、
 こうしたグローバル化が
 進んでいるということも
 背景にあるのでしょう。


・今、日本でIBMやアクセンチュアなどに
 システム開発を頼むと、一人のエンジニアが
 一ヶ月働いて300万円かかる。同じ仕事を
 ネットで発注すると、安ければ3万円、
 高くても10万円程度で済む(p47)


■視点を広くさせてくれる
 一冊でした。


 まだまだやれること、
 選択肢があるのだと思います。


 大前さん
 良い本をありがとうございました。


───────────────


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・アメリカにとってTPPの最大のメリットは
 アメリカが圧倒的に強いサービス業の
 バリアをなくすことだ。・・・
 中国はTPPに参加していない(p16)


・アイドルエコノミー・・空いている
 リソース(資産)、空いているキャパシティ
 (容量)、空いている時間や能力・・
 インターネットの発達によって、
 「当ているもの」を見つけることが
 容易になった(p41)


・世界化の苦労をいろいろ重ねてきた
 味の素で売上高がようやく一兆円なのに、
 世界には10兆円規模の食品メーカーが
 沢山ある(p73)


・テリー・ゴウはなぜシャープを欲しがるのか・・
 自前のブランドを持ったことがない、
 ということもある。いつかアップルから
 仕事を切られても、シャープのブランド力に
 ホンハイの生産能力があれば
 十分に生き残れる(p145)


・中国の国営企業のテレビ工場を
 見学に行ったら、工場長もライン長も
 営業のトップもすべて台湾人だった・・
 中国経済を駆動しているのが台湾パワーで
 あることを北京政府はよくわかっているから、
 手荒なことは絶対にしない。
 できないのだ(p242)


・郵便事業が赤字でも郵便会社が黒字なのは
 郵貯と簡保から窓口使用料を一兆円も
 取っているからである。
 郵貯と簡保が上場すれば、コンビニや
 銀行の窓販などを含めて最適な販売窓口を
 模索しなくてはならない(p109)


・政府は1946年に預金封鎖をして財産税を課し、
 国民の財産を取り上げた"前歴"がある。
 現状、1700兆円の個人金融資産は国が
 無駄遣いをするための原資になっている(p121)


・資産税についていえば、国民の固定資産と
 金融資産を足し合わせて3500兆円ある。
 邦人部門の固定資産や内部留保などを
 全部足すと1500兆円。合わせて5000兆円。
 これに1%課税すれば税収は50兆円(p125)


・去年の手帳を取り出して見直してほしい。
 記憶に残っている会合や会食は
 どれだけあるだろうか・・
 自分が貢献した、勉強になった、
 ネットワークが広がった、など何らかの
 有意義な時間は5%もあればいいところだろう・・
 やりたいこと、やらなくてはいけないことに
 積極的に配分していくことだ(p170)


・老後にやりたいことを20個書き出す・・
 具体的に言えばまず一人でやることを10個、
 仲間と一緒にやることを10個つくる(p29)


・アメリカ人の老後の計画は40歳くらいから
 始める。30代までは休みのたびに家族旅行を
 して、本当に気に入ったところがあれば
 そこに家を買う・・買った別荘を
 マネジメントカンパニーに預けて貸し出すから、
 60歳までの20年間でローンは払い終わる(p33)


・日本人は老後に備えるために、
 年金、貯金、保険という三重の投資をしている・・
 年金世代が(保険に)加入するのは理解不能だ・・
 今どきの葬式代は350万円が上限だし、
 生前に見積もりを取れば三分の一になる(p123)


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■目次

sideA 知性の復権が日本を救う

Strategy1 セカンドライフは8万時間の自由時間がある。何をしますか?
Strategy2 巨大ビジネス創出! わが新・経済理論「アイドルエコノミー」
Strategy3 直伝! 「アイドルエコノミー」実践法
Strategy4 日本を大好きになる外国人旅行者が日本経済を底上げする
Strategy5 ビールだけじゃない、日本企業のグローバル化が〝周回遅れ〟の実態
Strategy6 世界的な大企業で続発! データ偽装問題は、なぜ起こるか?
Strategy7 怨念を残すような〝選択と集中〟が東芝の不正会計を生んだ
Strategy8 ゴーン社長が三菱自動車を買う真の狙い
Strategy9 東証一部上場するも、見えない郵政三社の未来絵図
Strategy10 アベノミクスの景気浮揚効果を阻む〝低欲望社会〟の現実
Strategy11 伊勢志摩サミットで〝後味の悪さ〟しか残せなかった安倍首相
Strategy12 ホンハイの買収申し出を受け入れたシャープの甘い認識
Strategy13 日本には核兵器を開発するだけの能力があるのか
Strategy14 なぜ老人ホームや介護施設で〝虐待〟が増加しているのか

SideB 衆愚政治を招くポピュリズム

Strategy15 世界を席巻するポピュリスト旋風は、どこまで広がるのか?
Strategy16 ドナルド・トランプの過激発言はなぜ米国民に受けたのか?
Strategy17 「世界一」だけをつくるイタリアの地方創生法
Strategy18 中国バブル崩壊から「世界大恐慌」へ飛び火する可能性
Strategy19 パナマ文書は氷山の一角、今後も続く税逃れの手口
Strategy20 大国のリーダーが一目置くメルケル首相のリーダーシップ
Strategy21 蔡英文・新総統誕生、中台関係はどう変わるか
Strategy22 〝アイドル〟スー・チー氏はミャンマー国民を満足させられるか?
Strategy23 ロシアはなぜ、IS掃討を名目にシリアに軍事介入したのか?
Strategy24 "Change""Yes We Can"――オバマはアメリカをどう変えた?



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