「イワンの馬鹿 (トルストイの散歩道)」レフ・トルストイ

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イワンの馬鹿 (トルストイの散歩道)

【私の評価】★★★☆☆(78点)


■東京の書店「読書のすすめ」の
 本ソムリエ・清水克衛さんから
 お薦めで手にした一冊です。


 イワンには二人の兄がいましたが、
 イワンはなぜ
 馬鹿なのでしょうか?


 イワンは兄から金を分けてくれ!
 と言われれば「いいよ」
 と言ってお金をくれてやります。


 イワンは兄から馬をくれ!
 と言われれば、「いいよ」
 と言って馬をくれてやります。


 イワンにとっては
 金も財産も力も名誉も面子も
 大切なものではないのです。


・「家内がおまえのにおいがいやだと言うんだがね。
  入口の間の方で食べてくれないか」
 「ああ、いいとも。・・(p17)


■そこで悪魔が出てきます。
 悪魔は兄弟を不幸にするために
 いろいろな仕掛けをします。


 上の兄は戦争をしかけて敗戦。
 下の兄は金儲けをしますが、
 インフレでお金の価値がなくなります。


 ところが、イワンだけは
 悪魔が仕事の邪魔をしても
 ただただ働き続けるのです。


 悪魔が金貨を与えても、
 イワンは金貨を人に与えて
 働き続けます。


 悪魔がそそのかして
 軍隊が攻めてきても
 イワンの馬鹿の国の
 国民たちはただ泣くばかりなのです。


 イワンはただ働き、食べ、
 生きているだけなのです。


・兵士たちはどんどん進軍しましたが、
 どこにも軍隊が見つかりません。
 みんなが働いて自分も人も養い、
 わが身を守ることもしないで、
 いっしょに暮らそうと
 すすめるばかりです(p66)


■個人の生き方としては、
 イワンの馬鹿の生き方も
 いいのかなと思いました。


 しかし、民族として、
 また国家としては
 どうなのでしょうか。


 アメリカやオーストラリアの
 先住民がどうなったのかを考えれば
 現実には民族が消滅することもあるし、
 奴隷にされることもある。


 イワンの馬鹿は、
 歴史の中にもいるのです。


 トルストイさん
 良い本をありがとうございました。


───────────────


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・軍人のセミヨンは二つの国を攻め取り、
 ほてい腹のタラスは商売でしこたま
 お金をもうけました(p40)


・イワンの国からは賢い人たちは
 みんな出ていって、馬鹿だけが残りました。
 そして、お金はだれも持っていないのです。
 みんなが働いて自分も食べ、
 ほかの人々も食べさせるのでした(p52)


・イワンは金貨をひとつかみつかんで
 女衆に投げてやりました(p33)


・怠け者を手で見分けるようになりました・・
 手にたこのある人はすぐ食卓につかせ、
 たこのない人には食べ残りを
 やるようにしました(p74)


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