「人生が変わる感謝のメッセージ」中山 和義
2016/08/11公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(74点)
要約と感想レビュー
著者の中山さんは、テニススクールの経営者として部下の仕事に不満でした。どうして言われたこともできないのだろう、どうして自分の気持ちがわからないのだろう、とイライラする日が続きました。心理カウンセラーの先生に相談してみると、原因は自分にあるというのです。相手をどうしたらいいのか教えてもらいたくて相談したら、自分をどうにかしなさいと言われてしまったのです。
そこで、その先生の心理学教室に参加してみることにしました。そこでは、自分の本当の気持ちと感謝の言葉を伝えることが大事と学びました。そしてそれを実践してみると、職場も家庭も雰囲気がだんだんと変わってきたのです。
それまで言えなかった自分の気持ちを自己開示してから、話を聞いてもらったことに対して「感謝のメッセージ」を伝えることによって、相手と自分の間につながりができるのです。「どうして言われたこともできないのか」と問い詰めて関係が悪くなっていたのと、大違いです。
・本当にひどい子どもたちなんです。どうすれば言うことを聞かせることができるのでしょうか?・・「子どもたちにお願いしてみればいいんじゃないですか?掃除をしてくださいと頼んでください」(p25)
本当の気持ちを伝えるということの、難しさと大切さがわかりました。本当の気持ちとは、自分でも分かっていないことが多いのかもしれません。相手を動かそうとしても人は動かないし、自分がイライラするのです。相手を動かそうと主張するのではなく、自分の気持ちを伝えていくのです。一般的にはアサーションと呼ばれているものでしょう。
これ以外にも著者が仕事に悩んでいるときに、友人から「鹿児島の知覧にある平和記念館にいくといいよ」と助言されたエピソードも興味深い。中山さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・私の場合には毎週、月曜日の午前中に1時間ぐらいかけて、1週間の計画を立てています・・自分の果たさないといけない役割を考えて、それぞれの予定を立てていきます(p144)
・人の期待にある程度、応えようとするのは悪いことではありませんが、その気持ちが強すぎると自分が本当に大切にしないといけないことを見失ってしまう(p110)
・トラウマとなっている過去の体験を自分で探し出すのは簡単ではありません。ショックの大きかった出来事ほど脳が忘れようとするからです(p102)
【私の評価】★★★☆☆(74点)
目次
第1章 なぜ人は思うとおりに動いてくれないのか
第2章 相手に心を開くということ
第3章 なぜ感謝の心を伝えられないのか
第4章 「本当の自分」でつき合えばいい
第5章 感謝のメッセージを伝えよう
終章 大切な人と大切な関係を築く6つの約束
著者経歴
中山和義(なかやま かずよし)・・・1966年生まれ。成蹊大学経営工学科卒業、アメリカのホップマンキャンプ、メンフィステニスアカデミーで海外のスポーツビジネスを経験、帰国後、ヨネックス株式会社勤務、テニススクール担当として200ヶ所以上の事業所で販売促進企画を実施、退社後、父親の経営する緑ヶ丘ローンテニスクラブの経営改善に着手、赤字テニスクラブを業界トップのテニスクラブに改善。その後、テニスショップ、テニスサポートセンターをオープン、オリジナルブランドを立ち上げ、ラケットやガット、テニス練習機などを中心に売り上げを伸ばしている。その他の事業として老人ホーム、学習塾を展開中。日本メンタルヘルス協会公認心理カウンセラー。心理カウンセラーとしての知識を応用したセミナーは(株)船井総合研究所や(社)日本テニス事業協会などでも高い評価を受けている。テニス普及のためのNPOテニスネットワークを設立、三鷹青年会議所の理事長を務めるなど地域ボランティア活動にも力をいれている
読んでいただきありがとうございました!
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