「職業、ブックライター。毎月1冊10万字書く私の方法」上阪 徹
2016/06/16公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(87点)
要約と感想レビュー
毎月一冊の本を書くというゴーストライターは、どんな仕事をしているのでしょうか。まず、取材はいくつかに分けて10時間以上インタビューを行います。そしてすべてテキストに変換して、読み込み、整理して、目次を作ります。これが一週目です。
取材もコツがあって、キラークエスチョンを用意しているという。それは「もし、知識がほとんどない読者だったら、どんなふうに説明していただけますか?」というものです。そして、目次作りにもコツがあって、少し「寝かせる」時間を作ることです。このように、推敲でも最初の原稿を書いて少し寝かせてから見るようにすると、修正するところが見えてくるのだというのです。
・十数時間のインタビューが一般的だと書きましたが、多いのが、二時間のインタビューを五回、というパターンです(p33)
二週目からは原稿の執筆です。できるだけ集中して原稿を書いていきます。例えば、丸一日執筆とか、午後から夜まで執筆など時間を作るのです。その書籍にどっぷりつかる時間を作ることで、効率的に原稿を書いていくのです。
原稿を書くのもコツがあって、人に話すように、そのまま言葉を文字にしていけばいい、という。それに気づいてから、気楽に書くことができるようになったというのです。
・一週目が、膨大な資料の読み込みと整理、そして目次作りです・・二週目が原稿の執筆です・・三週目の中程まで、執筆がずれ込んでいくことがほとんどです・・三週目の後半から推敲に入っていきます(p186)
こうした本を書いてきて、最も良かった点は、成功者から学んだことらしい。取材を通じて、成功のコツを学ぶことができたのです。私も本を読んできて、同感です。
上阪さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・「売れそうな本」を作るのではなく、「いい本」を作る。読者の役に立つ本を作る。著者のメッセージが、しっかり届くものを作る。読みやすく、理解しやすく、ストンと腹落ちできる展開の本を作る。(p91)
・「250枚を一本」ではなく「5枚を50本」(p129)
・たくさんの「成功者」たちに取材をさせてもらったことで、私は大きく変わりました。つねに物事に謙虚であること。起きていることを受け入れること。ご縁や偶然を大切にすること。自分のためでなく誰かのために働くこと。自分の幸せは自分で定義すること・・(p227)
▼引用は、この本からです。
講談社
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【私の評価】★★★★☆(87点)
目次
はじめに こんな仕事が世の中にあったとは
第1章 ブックライターの仕事はこんなに楽しい 仕事のスタイル
第2章 ブックライターの仕事のパートナー 出版社・編集者との関係作り
第3章 素材が七割、書くのが三割 企画と取材
第4章 「二五〇枚を一本」ではなく「五枚を五〇本」 目次を作る
第5章 毎月一冊すらすら書く技術 書き方と時間管理
第6章 ブックライターとして生きていくには 仕事に向かう心構え
おわりに 人間としての大きな成長をもたらしてくれる仕事
著者経歴
上阪 徹(うえさか とおる)・・・1966年生まれ。 早稲田大学卒業後、ワールド、リクルートグループなどを経て、1994年よりフリー。 これまでの取材人数は3000人を超える。 毎月1冊本を書き続ける。
読んでいただきありがとうございました!
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