本のソムリエおすすめ本を紹介する書評サイトです
本ナビ > 書評一覧 >

「戦争が嫌いな人のための戦争学」日下 公人

本のソムリエ 2016/03/21メルマガ登録
このエントリーをはてなブックマークに追加

戦争が嫌いな人のための戦争学


【私の評価】★★★★☆(83点)


要約と感想レビュー

 「戦争は政治(外交)の延長である」と言われますが、戦争について著者の持論を集めた一冊です。だれもが戦争を嫌いなのに、なぜ戦争がなくならないのか?


 著者の持論は、戦争に強い民族が生き残ったのだから、戦争がなくならないのは当然ということです。戦争に弱い民族は、消滅してしまったということです。


・ヨーロッパ諸国はお互いに、負ければ皆殺しという戦争を何度も繰り返した・・その淘汰を受けて完成した戦争大好き民族は、たとえばバイキングとアングロ・サクソン(p69)


 そして衝撃なのは、戦争は若者比率の高い国が起こすということです。若者が増えふと、仕事を与えなくてはならない。失業率が増えると、その不満が政権への圧力となり、その解決策としての戦争に向かってしまうという、ということです。確かに老人だけの国が戦争はしませんね。


 日下さんの法則では、15~25歳の若者が全人口に占める比率が15%を超えると、その国は戦争をするのですが、現在、その法則に当てはまるのは中国です。最近の中国の他国への侵略や力の行使を見ていると、法則は裏切らないのかな、と思いました。


若者比率の高い国が戦争を起こす・・・15歳から25歳の若者が全人口に占める比率が15%を超えると、その国は戦争をする・・現在、それはどこの国かというと、中国である(p99)


 今、日本は平和ですが、世界のあちこちで軍事作戦が進行中です。安心しているときが、一番危ないのかもしれません。そういう意味では、万が一に備えようとする日本人の足を引っ張るのだけはやめてほしいと思います。


 日下さん、良い本をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

・人間はなぜ戦争をするのか、なぜわれわれがこれほど好戦的なのかと言えば、それは人類一万年間の淘汰の結果を考えなければならない。戦う人間は生き残り、戦わない人間は死んだという歴史がある(p65)


・どうしても海外に工場を建てたいのなら・・政府としては「もしも日本人を誘拐したら、武力行使も辞さない」くらいの脅しはかけておく・・1863年、イギリスは二人の国民が殺されたというだけの理由で鹿児島の町の約一割を焼き払い、2万5000ポンドの賠償金を取った(薩英戦争)(p178)


・戦争賠償を要求して受け入れられるのであれば、ベトナムはアメリカに対して戦争賠償を要求するだろう・・それを言わないのは、欧米諸国は絶対に戦争賠償金を払わないからだ。日本には戦争賠償を払った実績がある・・だから今でも戦争賠償を要求される(p153)


・イギリスのアジア侵略に勢いがついたのは、当時のインドや中国が千年の平和に慣れて、軍備と外交を軽視したせいである(p72)


・中華人民共和国は国家の体をなしていない・・まず、中華人民共和国の建国は1949年で、国の歴史が50数年しかない。国の歴史が浅いから、国内はいまだにゴダゴダしていて、人民政府は国民を統制できないでいる。さらに、外国に対して条約や約束を守る能力がない。というのも、税法や合弁会社法をすぐ変える(p55)


・フランス外人部隊がゲリラに負けない理由・・われわれは女を木に縛りつけてきても、気にせずに撃つ。効果がないから相手は二度と同じ手は使わない。だから平和が達成できる(p182)


戦争が嫌いな人のための戦争学
戦争が嫌いな人のための戦争学
posted with Amazonアソシエイト at 16.03.20
日下 公人
PHP研究所
売り上げランキング: 1,022,586


【私の評価】★★★★☆(83点)



目次

第1章 こうすれば国家が造れる
第2章 「好戦的な民族」と「平和的な民族」
第3章 「戦争」と「平和」は表裏一体


著者紹介

 日下 公人(くさか きみんど)・・・1930年生まれ。日本長期信用銀行取締役を経て、ソフト化経済センター専務理事。多摩大学教授、東京財団会長などを歴任。


楽天ポイントを集めている方はこちら



読んでいただきありがとうございました!


この記事が参考になったと思った方は、
クリックをお願いいたします。
↓ ↓ ↓ 
にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ第3位
にほんブログ村

blogranking.png
人気ブログランキングへ

<< 前の記事 | 次の記事 >>

この記事が気に入ったらいいね!

この記事が気に入ったらシェアをお願いします

この著者の本 :



同じカテゴリーの書籍: