「遅読家のための読書術―情報洪水でも疲れない「フロー・リーディング」の習慣」印南 敦史
2016/02/29公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(80点)
要約と感想レビュー
書かなくてはならないから読める
私の読書術を替わりに書いてくれたような一冊でした。印南さんは仕事として月60冊の書評を書いています。私の場合は、自己啓発としてメルマガに月25冊の感想を書いていますが、著者の場合は、書評を書かなくてはならないから、本を読めるのでしょう。
毎日書評を2冊分書かなくてはならないから、必然的に「速く読める本」を中心に選ぶこととなり、「他人のおすすめ本」を選り好みせずに読むことになっているという。人はやることが決まれば、なんとかこなすのです。
・「書くために読む」・・「どんなことがあってもレビュー記事を書かなければならない」という絶対的な事情があり、やむを得ず「書くために読む」ことになりました(p74)
良いセンテンスをメモする
読み方も似ていました。印南さんは、良いセンテンスを見つけたら、メモに書きだします。このメモを元に書評を書くのです。私も同じように、ページの角を折る、付せんを貼ります。そして読了後に、そのセンテンスを引用しながら、書評を書くのです。
だからメモするにあたっては、「100%を写しとる」という意識ではなく、「1%にめぐり合う」くらいの気持ちだという。めぐり合ったセンテンスは記憶するのではなく、記録するから記憶に残るのです。
・「記憶」せず「記録」する読書法・・1ライン・サンプリング→エッセンス→レビュー(p142)
書評の原稿料は安い
早く読める本で数を稼ぎながら、小説等を読んでいくのも私と同じでした。仕事として専任でやれば、一日三冊くらいはいくかもしれませんね。でも、書評の原稿料は安いので、職業としては厳しいようです。印南さん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・「仕事を始める前の10分間」「昼食後の10分間」「就寝前の10分間」など、読書する時刻を自分のライフスタイルの中に設定する(p54)
・1時間ですばやく読んだほうが、本のポイントがしっかりと記憶に残っていることが多い(p63)
・12冊の中から「ベスト」だといえる1冊をえらぶ(p96)
ダイヤモンド社
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【私の評価】★★★★☆(80点)
目次
はじめに なぜ「1ページ5分」の遅読家が年700本の書評家になれたのか?
第1章 なぜ読むのが遅いのか? ─ フロー・リーディングの考え方
第2章 なぜ読む時間がないのか? ─ 月20冊の読書習慣をつくる方法
第3章 なぜ読んでも忘れるのか? ─ 読書体験をストックする極意
第4章 流し読みにもルールがある ─ 要点を逃さない「サーチ読書法」
第5章 本とどう出会い、どう別れるか? ─ 700冊の選書・管理術
終章 多読家になって見えてきたこと
著者経歴
印南敦史(いんなみ あつし)・・・作家、書評家。株式会社アンビエンス代表取締役。1962年東京生まれ。広告代理店勤務時代に音楽ライターとなり、音楽雑誌の編集長を経て独立。年間約500冊という驚異的な書評量を誇る。
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「遅読家のための読書術」印南 敦史
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読んでいただきありがとうございました!
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