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文学部の准教授が教える「知的社会人1年目の本の読み方」山口謠司

2020/11/23公開 更新
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【私の評価】★★★★☆(87点)


要約と感想レビュー

読書ノートにメモを書く

著者は大学の文学部准教授として本を読み目録を作っているという。これまで読んだ本は、目録を含めて30年で25万冊だというのです。1年1万冊として、1日30冊です。本当でしょうか。


著者の読書は速読でなく、精読です。1週間のうちに「この部分を知りたい」という計画を立てて本を読んでいるという。そして本にマーカーしたり、書き込んだり、読書ノートにポイントを書き込むのです。一冊をじっくり読み込み、読書ノートにメモを書くことで知識として頭に定着するのだという。


・2ページに一個くらいは、自分なりに重要だと思った言葉に印をつけたり、マーカーで線を引いたりしましょう(p81)

風呂で読書、歩いて読書

驚いたのはお風呂で本を読むというところでしょう。確かにお風呂には毎日入りますので、風呂で本を読むのは気持ちいいかもしれません。そして、著者は古典落語をお風呂で声に出して読んでみると1カ月後には活舌がよくなったり、声が響くようになったりしたという。


私はお風呂でテレビを見ていますが、最新のkindleは防水機能搭載なので風呂で本を読むのも確かに可能。kindle風呂に挑戦してみようかしら。また、アメリカ人が「聴いて読書」をすることを紹介しています。「聴いて読書」なら車での移動中でも、歩いているときでも読書できるのです。さっそくオーディブルを契約しました。


・私は、毎日、お風呂で30分ほど本を読みます・・・本は毎日ふやけていくので、ペーパーバックなどは倍くらいの大きさになってしまうこともしばしばです(p87)

風呂で読書、歩いて読書

読書によって先人の知恵を教えてもらえるというのは、本当にありがたいものです。読書をしいる人とは、先人たちが記録したものの中に、自分が求める答えがあるのではないかと考えている人たちなのです。


私との類似点が多く、著者の読み方になるほどね、と思いながら読むことができました。先週書いた私のメモと、著者の「書を持って町へ出掛けてほしい」が同じ主張であることにびっくり。これは偶然?シンクロニシティ?セレンディピティ?それとも必然?山口さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言

・10冊の本を速読するのなら、1冊の本をしっかり読んだほうがいい・・読書は量ではなく、質を重視することにこそ意味がある(p5)


・ノートのつくり方・・・「重要だと思ったところの要約文」「そのことが書かれている部分のページ」を書いていくだけです(p167)


・読書メモ・・・スマホの端末に、パソコンと自動的に同期することができるメモをつくる・・・最も簡単なのはiPhoneやMacの「メモ」です(p119)


・寺山修二が書いた「書を捨てよ、町へ出よう」という本がありましたが、ぜひ「書を持って町へ出掛け」てほしいと思います(p158)


▼引用は、この本からです

山口謠司、フォレスト出版


【私の評価】★★★★☆(87点)


目次

第1章 "本物の知識"をつける読書こそ知的社会人の基礎の基礎
第2章 「時間」と「労力」をムダにしない本の選び方
第3章 読解力が高まる本の精読術
第4章 本質を見抜く読書術
第5章 研究者的「知識の深掘り術」入門
第6章 「記憶に残し、引き出す」「積ん読防止」のための情報整理術
第7章 "社会人としての魅力を磨く"本の使い方



著者経歴

山口謠司(やまぐち ようじ)・・・・大東文化大学文学部准教授。1963年長崎県佐世保市生まれ。大東文化大学大学院、フランス国立社会科学高等研究院大学院。ケンブリッジ大学東洋学部共同研究員を経て現職。専門は、書誌学、音韻学、文献学。1989年よりイギリス、ケンブリッジ大学東洋学部を本部に置いて行なった『欧州所在日本古典籍総目録』編纂の調査のために渡英。以後、10年に及んで、ヨーロッパの各国図書館に所蔵される日本の古典籍の調査を行なう。


読書術関連書籍

理系読書 読書効率を最大化する超合理化サイクル」犬塚壮志
「知的社会人1年目の本の読み方」山口謠司
年間1000冊以上読書を楽しむ本のソムリエ団長の読書教室」団長
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