「あの日」小保方 晴子

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あの日

【私の評価】★★★★☆(82点)


■あの小保方さんの一冊。


 大学時代から、
 博士の学位取り消しまでが
 書かれてあります。


 落ちるところまで落ちた今、
 何も恐れるものはない、
 というところでしょうか。


・取材依頼は連日のように来た・・・
 返事をすると都合のいいところだけを
 抜粋
して記事に使用され、
 返事をしないと「返答がなかった」
 と報じられた(p183)


■小保方さんの主張は、
 STAP細胞には「多能性の発現」
 →「キメラマウスの作製成功」
 という段階があって、


 小保方さんは第一段階まで
 確認した。


 第二段階は若山先生が
 確認した。


 したがって、
 第一段階までは検証できるが、
 第二段階は若山先生でないと
 検証できない、と
 小保方さんは言います。


 なぜか、検証実験に
 若山先生は参加しませんでした。


 小保方さんは、
 第二段階を再現することはできないので、
 STAP細胞はないことになったのです。


・一定の再現性をもって多能性遺伝子の発現と
 Oct4タンパク質の発現が観察されていた。
 この実験結果は、検証実験の第一段階だった
 「Oct4陽性細胞塊の確認」の要件を
 満たすものだった(p220)


■後半では、報道各社の取材方法を
 記者の実名入りで紹介しています。


 そして、その強引な取材と
 過剰演出で、事実と反する内容を
 報道する姿勢を批判しています。


 その結果、
 笹井芳樹教授は、自殺した。


 でも、私は死を選ぶのではなく、
 この本を書く。


 そう言いたかったように
 感じました。


 小保方さん、
 良い本をありがとうございました。


────────────────────────────


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・研究論文において最も栄誉ある立場は
 シニアオーサー(ラストオーサー)と
 呼ばれる、最後に載る名前だ・・
 今回の場合のシニアオーサーは、
 アーティクルはバカンティ先生、
 レターは若山先生。(p121)


解析されている細胞を作製し、
 保存していたのは若山先生
だったにもかかわらず、
 理研内の著者だけが調査対象とされ、
 サンプルに触れることも許されなかった(p151)


・サンプルボックスをそのまま理研に引き継いだが、
 その前に若山先生は私の名前が書かれたサンプル
 ボックスを開け、中身の一部を私には相談なく
 抜き取り山梨大に持ち出していたようだ(p156)


・特に毎日新聞の●●記者からの取材攻勢は・・
 脅迫のようなメールが「取材の」名目でやって来る・・
 返事をしなければこのまま報じますよ」と
 暗に取材する相手を追い詰め、無理やりにでも
 何らかの返答をさせるのが彼女の取材方法だった(p183)
 ※●●は実名


・「NHKスペシャル」が放送された・・
 私の実験ノートのコピーなどがすべて流出し、
 無断で放送に使用されたうえ、私が凶悪な
 捏造犯であるかのような印象を持たせるように、
 一方的な情報提供によって過剰演出をされた・・
 公共のテレビ局によって個人攻撃的な番組を
 放送されたことで受けた恐怖と・・(p189)


・撤回理由書がウェブ上で公開となった日、
 いつものように検証実験のために待機していると、
 「巧妙に書き換えられている」と、
 最終的にネイチャーから発表された撤回理由書を
 丹羽先生が持ってきた・・若山先生が著者たちが
 全員同意のサインをした後に、他の著者に知らせずに
 単独で撤回理由書の修正を依頼
していたことが
 明らかとなった(p197)


・若山先生が独立してSTAP細胞を作製し、
 STAP幹細胞樹立まで成功した実験が
 行われた時、私はその場にいなかった(p210)


・検証実験のSTAP細胞の作製成功の基準と
 定められてしまった「多能性の確認」の実験は
 すべて若山先生の担当部分だった。
 若山先生の実験によって証明されたキメラマウス
 の作製が、検証実験では成功しなかったために、
 検証実験はすべては失敗に終わり、STAP細胞
 の存在は確認されなかったと結論付けられて
 しまった(p239)


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■目次

研究者への夢
ボストンのポプラ並木
スフェア細胞
アニマル カルス
思いとかけ離れていく研究
論文著者間の衝突
想像をはるかに超える反響
ハシゴは外された
私の心は正しくなかったのか
メディアスクラム
論文撤回
仕組まれたES細胞混入ストーリー
業火
戦えなかった。戦う術もなかった
閉ざされた研究者の道



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