「原子力防災―原子力リスクすべてと正しく向き合うために」松野 元

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原子力防災―原子力リスクすべてと正しく向き合うために

【私の評価】★★☆☆☆(66点)


■2011年3月の福島第一原子力発電所の事故から、
 4年前に発行された一冊です。


 原子力防災に取り組んだ著者だからわかる
 原子力防災の前提の矛盾。


 それは、基本的に大事故は起こらない。
 格納容器は壊れないという前提で、
 原子力が計画されてきたということです。


■そういえば、
 外部電源が長時間なくなることを
 前提としていないという矛盾もありました。


 四国電力社員がまじめに取り組み、
 こうした矛盾に非常に苦しみ、
 この本の出版となったのでしょう。


 松野さん、
 良い本をありがとうございました。


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■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・日本の専門家が、チェルノブイリ発電所事故などは
 数万年に一度起きる程度のものだから現実の生活では
 起きないと考えてよいだろうと決めつけてよいのかは
 疑問である。・・・災害が、人間の過誤により数学的
 期待値をはるかに超える頻度で頻繁に発生するであろうことは、
 むしろ専門家の方が身にしみているはずである(p36)


・日本ではチェルノブイリ発電所事故のような大事故は
 起きないことになっているため、・・・
 日本の原子力防災が重点的にカバーしている範囲
 (EPZ)は発電所から8~10kmの範囲である(p77)


・日本の重大事故、仮想事故の安全評価は、
 無条件で原子炉格納容器の健全性を仮定している・・(p91)


・現在、事故時にオンラインで発電所と結ばれるのは、
 回線容量の都合で1プラントだけである・・・
 2000年の同時多発テロの際に同時に数カ所が
 狙われたことを考えると、数カ所同時事故対応が
 可能なようにしておく必要がある(p132)


・2005年7月23日(土)に首都圏で震度5の地震が
 起きたとき、都の防災対策住宅に住んでいる
 都職員34人のうち20人が参集してこなかったという(p145)

原子力防災―原子力リスクすべてと正しく向き合うために
松野 元
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【私の評価】★★☆☆☆(66点)



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