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「2000社の赤字会社を黒字にした 社長のノート2」長谷川 和廣

2015/01/16公開 更新
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「2000社の赤字会社を黒字にした 社長のノート2」長谷川 和廣


【私の評価】★★★★☆(86点)


要約と感想レビュー

仕事のコツを40年間メモ

2000社の赤字会社を黒字にした社長は、伊達ではないと思いました。著者は27歳から40数年間、毎日、仕事で気づいたことを常にメモしてきたといいます。


そこには、どん底企業の特徴と対策、プロジェクトを成功させる手順、経営のコツが書いてあるのです。その一部がこの本で紹介されています。手順だけを書いてあるだけで、フレームワークがあるので楽になるのでしょう。


フォーマット(書式)とプロシージャー(手順)・・どんな流れで仕事をし、それが成功に至ったかを明確に記述しておくこと(p146)

人を育てる

著者はリストラするよりも、脅してでも仕事をさせて、結果を絞り出させるほうが遥かに人間的と言っています。つまり、部下を切り捨てる前に、戦力として育て上げることが、リーダーの使命であり、義務ということです。


それは頭が良いとか、頭が切れるということではなく、調整力を使って人を動かし、「策」を打てるようになることが、成長するという意味なのです。つまり、「君が言うなら、話を聞こう」そう思われる人、疑似人情も大切なのです。


「君が言うなら、話を聞こう」そう思われる人になれ!(p66)

覚悟を決める

驚いたのは、こうした長谷川さんでも、30代半ばには、体重が45キロにまで減ってしまったという。管理職として成果を出すことにとらわれて、強烈なストレスで寝ることができなくなってしまった。


2年間悩んで睡眠薬を飲みながらも頑張って、最後にはもう、"なるようにしかならない"と覚悟を決め、開き直って生きようと決めたら、とんとん拍子に仕事もうまくいくようになったというのです。これだけの人でも、苦難の時期があったことに驚きました。


著者が伝えたいのは、どん底に落ちても、気力さえあれば、必ず立ち直れるということです。今の時代に必要な一冊だと思いました。長谷川さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言

・決断できるような緻密な判断が揃わないうちに、決断しようとするから・・判断が貧弱なままで、決断を下すわけですから、その決断が正解にならない確率も高くなります(p69)


・"技"と"情熱"そして、"誇り"と"責任"(p12)


・業績不振の部署・・
 1 その日暮らし(あてなし)
 2 停滞に気づかない(淀み)
 3 腐敗に鈍感・・
 4 野放し(統制・統御がきかない)
 5 見誤り(見通しに失敗)
 6 創造性を発揮できない(部下の意見を吸い上げていない)
どうです?実は6つともリーダーの責任なのです(p96)


・8つの反省チェックリスト・・ 
 1 今日、学んだことはどんなことか?
 2 今日はどんなアイデアを思いついたか?
 3 今日の仕事での邪魔は何か。その原因は?
 4 今日、目標達成のために、どの程度、前進したか?
 5 同僚や部下が今日の自分を評価したら何点か?
 6 今日はどんなムード、気持ちで過ごせたか?
 7 嬉しかったことは何か、そして悲しかったことは何か
 8 今日の体調は?悪ければ原因は何か(p15)


「2000社の赤字会社を黒字にした 社長のノート2」長谷川 和廣


【私の評価】★★★★☆(86点)


目次

第1章 「不景気だから大差がつく」チャンスをモノにする人、逃す人
第2章 「考える前に行動を!」人の2倍の努力を覚悟のうえで...
第3章  運を味方につけたければ、本気になって「仕事で勝負!」
第4章 「無気力、横着、のんびり」から、「活力、執念、スピードアップ」へ
第5章 「もっと自信を持て!」自分の力を最大限に出し切ろう
第6章 「1人で生きていける能力」を持っていますか?



著者経歴

長谷川和廣(はせがわ かずひろ)・・・1939年千葉県生まれ。中央大学経済学部を卒業後、十條キンバリー、ゼネラルフーズ、ジョンソン等で、マーケティング、プロダクトマネジメントを担当。その後、ケロッグジャパン、バイエルジャパン、バリラックスジャパンなどの世界企業で代表取締役社長などの要職を歴任。2000年、(株)ニコンと仏エシロール社の合弁会社(株)ニコン・エシロールの代表取締役。50億円もの赤字を抱えていた同社を1年目で黒字へ、2年目で無借金経営に変貌させた経営手腕は高く評価されている


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