「お母さんにしてもらったことは何ですか?」大山真弘
2013/10/16公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(84点)
要約と感想レビュー
仏教の修養法である「内観」のすすめです。「内観」とは、1週間にわたって、身近な人について自分の人生をさかのぼって、記憶をたどっていくもの。「内観」によって、過去を思い出し、涙する人が非常に多いのです。
お母さんについて、お母さんにしてもらったこと、お母さんにお返ししたこと、お母さんに迷惑をかけたことを考えていきます。お母さんを嫌っていたけど、お母さんはあのときこんな気持ちではなかったのか。お母さんがウザかったけど、本当は自分のことを思っていてくれたのではないか。長時間、ただ、自分の記憶をさかのぼり、客観的に自分の人生を振り返ることで 気づくことがあるのです。
1週間というのはなかなか難しいものですが、自分で時間を取って考えてみる価値のあるものだと感じました。同じ仏教のスリランカでは毎朝、自分のお母さんの前にひざまずいて「お母さん、私を十月十日の間、お腹の中で育ててくださってありがとうございます。また生まれてからは、食事、洗濯、掃除など、私の世話をしてくださってありがとうございます。このご恩は、決して忘れません」というような意味のことを、いうのだそうです。
両親への感謝の想いを再確認するきっかけともなる一冊です。大山さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・これほどご恩をいただいたのに、自分はどんなお返しをしてきただろう。いまからでもできることがきっとある。(p168)
・「私を生んでくれてありがとう」その瞬間、山田さんは初めて涙を流しました。(p41)
・両親からいただいた大切な体に、お返しをしましょう。いまあるありがたさに気づき、感謝し、健康を心がけ、体をいたわるのです(p161)
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【私の評価】★★★★☆(84点)
目次
第一部 生んでくれてありがとう
第二部 お母さんの真っ黒なおにぎり
第三部 「ありがとう」の反対語
著者経歴
大山真弘(おおやま しんこう)・・・1948年、鹿児島県生まれ。真言律宗僧侶。熊本県玉名市の蓮華院誕生寺に奉職。蓮華院誕生寺内観研修所所長として活躍中。日本内観学会評議員、九州内観懇話会事務局長、熊本内観懇話会会長も務める。鹿児島ラ・サール高校、早稲田大学政治経済学部卒業。伊藤忠商事、富士ゼロックスに勤務するなか、内観創始者・吉本伊信氏に出会い、人生の転機を迎える。1987年、真言宗僧侶を育成する高野山専修学院で真言宗阿闍梨を授かり卒業、現職に就く。2013年に設立25年目を迎える蓮華院誕生寺内観研修所では、毎月1~2回の内観研修を行っており、体験者は現在約2000人にのぼる。英語による内観も行っており、外国人内観体験者もいる
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