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「苦しみの手放し方」大愚 元勝

2020/03/30公開 更新
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「苦しみの手放し方」大愚 元勝


【私の評価】★★★★☆(81点)


要約と感想レビュー

基準を持つこと

YouTubeチャンネル 「大愚和尚の一問一答」には、18万人もの登録があるらしい。その一問一答への相談を見ると、誰もが苦しみを持っており、それは年齢、国籍にかかわらず共通している点が多いのだという。では大愚和尚さんは、「大愚和尚の一問一答」の中でどのような苦しみへの答えを出しているのでしょうか。


よくある人間関係については、「どのような人と付き合い、どのような人と付き合わないのか」の基準を持つこととアドバイスしています。また、不安になる人には、お釈迦様は、「過ぎ去った過去ではなく、まだ見ぬ未来でもなく、「今、この瞬間」を一所懸命に生きることで、悔いのない人生を送ることができる」と諭しています。


中には、回答する前に、相談の手紙を書いているうちにスッキリして、自己完結しそうですというお便りも多いという。悩みは、頭の中で問題が整理されないままの状態のことで、一度外に書き出してみると。客観的に見ることができて、自然と解決することもあるのでしょう。


・お釈迦様は、「他人を立たせ、その結果として自分がつぶれてしまったら、それは愚かなことである。自分の目的のために行きなさい」と説いています(p87)


自分から与える。人を褒める。陰徳を積む

面白いのはお釈迦様の教えが、現代の成功哲学本と同じ内容であるということです。今、この瞬間、今日一日に生きる。これもいずれは過ぎゆくものだ。合わない人とは、会わなければよい。苦労は自分を成長させる。成功する秘訣についても、得たければ自分から与える。人を褒める。陰徳を積む。お釈迦様の教えには、現代社会でも普通に通用する原則が存在するのです。


特に、「苦手な人、嫌いな人、会いたくない人」「人生を教えてくれる師匠」であり、「人間的な成長」をもたらしてくれるという考え方は、大好きです。また、自分が儲かっていても、儲かっていなくても、「先に、他人に与える」「先に、他人の役に立つ」という仏教のアドバイスはマーケティングそのものではないでしょうか。


人の心を成長させ、人を幸せにする仏教は、現代で言えば成功哲学なのだと思いました。そうした思想を伝えていくための仕組みが宗教であり、お寺であり、僧侶なのでしょう。もう少し仏教を調べていきたいと思います。大愚さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言

・お釈迦様は、「中傷も、謗(そし)りも、苦しみも、間もなく過ぎ去る」ものだとおっしゃっています(p35)


・相手を引き寄せる4つの智慧とは、「布施」「愛語」「利行」「同事」・・「その場にいない人を褒める」(p40)


・お釈迦様は、「そもそも、子どもは、親の思い通りにはならないのだから、「こういう子どもであってほしい」と期待することが間違いである」と指摘しています(p183)


・私たちの人生は、私たちだけのものではありません。祖先と子孫を結び、命のリレーをつないでいくのが、私たちの使命です(p199)


・「苦しみ」は、知らず知らずのうちに積み重ねてきた「生き方」に対してのSOS(警鐘)(p301)


「苦しみの手放し方」大愚 元勝
大愚 元勝 、ダイヤモンド社


【私の評価】★★★★☆(81点)


目次

第1章 人間関係に苦しまない考え方
第2章 仕事の悩みとどう向き合えばいいのか
第3章 お金に惑わされない考え方
第4章 病気と健康をどうとらえたらいいのか
第5章 子どもや家族の悩みとどう向き合えばいいのか
第6章 恋愛や結婚の悩みとどう向き合えばいいのか
第7章 悩み、イライラ、ストレス、悲しみから逃れる



著者経歴

大愚 元勝(たいぐ げんしょう)・・・空手家、セラピスト、社長、作家など複数の顔を持ち「僧にあらず俗にあらず」を体現する異色の僧侶。僧名は大愚(大バカ者=何にもとらわれない自由な境地に達した者の意)。YouTube「大愚和尚の一問一答」はチャンネル登録者数29万人、5400万回再生された超人気番組。


仏教関連書籍

「仏教新論」森 政弘
「ブッダの教えがわかる本―仏教を学ぶ」服部 祖承
「捨てる力 ブッダの問題解決入門 」大喜多 健吾
「苦しみの手放し方」大愚 元勝
「お母さんにしてもらったことは何ですか?」大山真弘
「般若心経 生き方を学ぶ」ひろさちや


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