「捨てる力 ブッダの問題解決入門 」大喜多 健吾
2017/09/19公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(80点)
要約と感想レビュー
厳しい職場環境からうつになり、独立したものの経済的にも、精神的にも不安定になり家庭が崩壊。そうした中で、仏教の修行をしているMさんの助言により立ち直った大喜多さんの一冊です。最初の一歩は陰徳を積む、つまり、他人のセミナーのお手伝いをすることから始めたとのこと。
例えば、仏教では前後際断(ぜんごさいだん)といて、過去はどうあがいても変えられず、未来がどうなるか恐れてもしかたがない。とにかく"今"に最善を尽くすべきだという教えがあります。また、蓮の花は与えられた環境に、けっして文句を言うことはありません。人間もまた、どんな環境であってもベストを尽くし、努力することで大輪の花を咲かせることができるのです。
・今あるものに感謝すれば、お金に振り回されることはなくなります(p38)
"人はそもそも愚かな存在です"という言葉が印象的でした。愚かな人同士で、いかに生きていくのかということが難しいのでしょう。まず、愚かであることを知り、期待しない。そう悟ったときに、次の一歩が踏み出せるのだと思いました。
そもそも仏教では、諸法実相といって、いいことも悪いことも含めて、この世の中で遭遇する出来事にはすべてそれなりの存在理由があると考えます。愚かな人との出会いも、何か意味があるということなのです。
・子どもが言うことを聞かない、思いどおりにならないと嘆く前に・・「子どもは自分の思いどおりになるはずだ」という期待を手放してください(p123)
仏教というものは、歴史が長いだけあってレベルが高いと思いました。仏教も研究していきたいと思います。大喜多さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・楽をしすぎず、無理しすぎない(p59)
・仏教には「和顔施(わがんせ)」という布施があります。これは、「相手を思いやる柔軟な笑顔で人々に接すること」を促す布施です(p157)
・シンガーラの教え(『善生経』)・・4分の1で生活し(家計費・社会的支出)、4分の2は自分の仕事に投資しなさい(運転資金)。そして残りの4分の1を貯蓄しなさい(p36)
ダイヤモンド社
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【私の評価】★★★★☆(80点)
目次
第1章 一生、お金に困らない方法
第2章 人生のトラブルを乗り越える方法
第3章 円滑な人間関係をつくる方法
第4章 家族と幸せに生きる方法
第5章 目に見えない幸運を引き寄せる方法
第6章 充実した人生を生きる方法
著者経歴
大喜多 健吾(おおきた けんご)・・・1978年、三重県生まれ。立命館大学大学院(理工学研究科 環境社会工学専攻)卒業後、大手建設コンサルタント会社に勤務。過度のストレスから、死を考えるほどのうつ状態に陥る。やがて家庭が崩壊し、2歳の長男を抱えたシングルファザーとなる。どん底の中、祖母の「人生はよくなるようにできている」という言葉をきっかけに、さまざまな宗教を学ぶ中で最も惹き付けられたのが仏教だった。経典や書籍を渉猟するとともに、仏教の指導者から5年間にわたって指導を受け、ブッダの教えを実践することで、どん底状態から復活する。現在、ブッダの教えや仏教の考え方を使って、多くのクライアントが抱える悩みを解決している。
仏教関連書籍
「仏教新論」森 政弘
「ブッダの教えがわかる本―仏教を学ぶ」服部 祖承
「捨てる力 ブッダの問題解決入門 」大喜多 健吾
「苦しみの手放し方」大愚 元勝
「お母さんにしてもらったことは何ですか?」大山真弘
「般若心経 生き方を学ぶ」ひろさちや
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