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【書評】「どんな業界でも記録的な成果を出す人の仕事力」伊藤 嘉明

2017/09/18公開 更新
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どんな業界でも記録的な成果を出す人の仕事力


【私の評価】★★★★★(90点)


要約と感想レビュー


ファンタ野郎からファンタさん

コンサルタント会社からスタートし、日本コカ・コーラで最年少環境経営部長、デルに転職し常敗赤字部門の黒字化を達成した伊藤さんの一冊です。伊藤さんは、その後レノボ、アディダス・ジャパン、ソニー・ピクチャーズ・エンターテイメントで役員を歴任。


デルでは、日本コカ・コーラから転職してきたので「ファンタ野郎」と言われていましたが、誰もできなかった黒字化を1年で達成すると「ファンタさん」と言われるようになったという。


ソニーでは、日本はせいぜい30万枚と考えられていたマイケルジャクソンの『This Is It』を目標200万枚と宣言し、ベテランが反発する中で目標達成します。


大事にすべき顧客を大事にしていない・・たとえば・・DVDは4000円、ブルーレイなら6000~7000円で売られる。しかし同じ日にツタヤなどのレンタル店に行けば400円未満で借りることができる・・だから私は『THIS IS IT』のレンタルを、DVDの発売後1年間はしないと決めた・・「非常識だ」と非難轟々となった(p57)

顧客や取引先を知る

転職を続けるなかで、いかに成果を出してきたのか。それは「よそ者」の視点で、業界の常識となっていたおかしなことを変えていくことでした。


例えば、パソコンを売るなら、誰にでも同じパソコンを売るのではなく、顧客別に特徴のあるパソコンを売る。マイケルのDVDを売るなら、家電量販店やレンタル店だけでなくスポーツ用品店で売るのです。


また顧客や取引先のことを会社の歴史から時価総額、担当者の家族構成まで、ありとあらゆる事実をメモし、相手の困っていることを把握し、その解決策を考えたという。特にパートナー企業の担当者の所属や肩書き、趣味や嗜好、社内での立ち位置や、人事情報も調べていたという。


「よそ者」「新参者」の役目は、今までその業界の人が誰もしなかった、自分だからこその発想や戦い方を、彼らを巻きこんで実行に移すことだ(p23)

顧客や取引先を知る

「出る杭」は打たれるのは事実であり、打たれることを恐れずに前進した者だけがリーダーとして結果を出せるとしています。


そして、最初は成果を出すまでの猶予期間は90日と設定して、知らないこと、わからないことを聞いていくという。知らないから見える問題点もあれば、経験がないから挑戦できることもあるというのです。


日本人には珍しいターンラウンド、組織の改革ができる人だと思いました。転職後の短期間、反発の中で成果を出し続けていることは、すごいと思いました。


もう少し伊藤さんを見ていきたいと思います。伊藤さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言


・口癖は「それって誰が決めた?」(p31)


・確かに、勉強して理論武装しておかないと、仕事で成果を出す以前に、その業界の先達からナメられる。私も何度もそういう目に遭ってきた(p21)


・「ターゲット」を絞ることがビジネスの基本・・モノが売れない最大の理由は・・ターゲットを見誤っている。またはターゲットを絞り切れていない(p51)


・私は、同じ仕事をするのはせいぜい5年、いいとこ3年だと思っている。理想を言えば、3年毎に違うことをやる・・同じ会社の中でも構わない。同じ会社のなかで、まったく違う別の仕事に異動願いを出す(p102)


・アンテナを張るべきは、自分のいる業界以外のことだ・・なぜかというと、そこにヒントが存在しているからだ(p149)


・「やったことがないけれど(知らないけれど)何でもやってみます」という姿勢を持っている人がいい。そういう姿勢の人は、何をやらせてもすぐに吸収するからだ(p201)


・言葉には力がある。いわゆる言霊だ。言葉を口にすれば、言った以上、なんとしてでもやり遂げなければならない責務が生じる。これは自分にとって、良いプレッシャーになる。そして口にすることで、具体的にどうしたいのか、そのために何をしなくてはならないのか、イメージも湧いてくる(p229)


・旧三洋電機が残したAQUAブランド・・14もあった社内の階層を5つに絞り、意思決定のスピードを飛躍的に高めた。これにより、これまでなら30人程度の技術者で2年はかかった新製品開発プロジェクトを、たった3人の技術者に6ヵ月で実現させた(p4)


・代理店管理は、「1×2」の仕事だ・・部門を再生することは、まさに「0→1」のチャレンジングな仕事だった・・「0→1」の仕事が好きなので、そこが一段落してビジネスが「1×2」の掛け算モードに移行すると、成長が止まったような焦りから、つまらなく感じ、転職のことが頭をよぎる・・(p119)


・ヘッドハンターから声をかけられたら、たとえ転職する気がなくとも、会って話を聞いておくべきだ。なぜなら、自分の市場価値を常に確かめておくことは大事だからだ(p122)


どんな業界でも記録的な成果を出す人の仕事力
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伊藤 嘉明
東洋経済新報社
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【私の評価】★★★★★(90点)


目次


CHAPTER1 どんな業界でも記録的な成果を出す人は何をしているのか?
CHAPTER2 どんな業界に行っても通用する人になるキャリア戦略
CHAPTER3 どんな業界、どんな時代でも戦って勝つための武器
CHAPTER4 どんな業界でも通用するリーダーシップ&組織論
CHAPTER5 グローバル時代を生き抜くために必要な姿勢



著者経歴


伊藤 嘉明(イトウ ヨシアキ)・・・1969年タイ・バンコク生まれ。米国オレゴン州コンコーディア大学を卒業後、タイへ帰国し、オートテクニックタイランドへ入社。サーブ自動車の総輸入元として高級車の企画・販売・営業全般に携わった後、サンダーバード国際経営大学院ビジネススクールにてMBAを取得。日本アーンスト・アンド・ヤング・コンサルティングを経て、2000年に日本コカ・コーラ入社。広報渉外本部、初代環境経営部長に就任。2004年デルに入社、公共営業本部長兼米国本社コーポレートディレクターとして複数の大型案件を勝ち取り、アジア環太平洋地域のベスト・リーダーに選出される。その後レノボ米国本社のエグゼクティブディレクター・グローバル戦略担当役員、アディダスジャパンの上席執行役員副社長兼営業統括本部長を経て、2009年にソニー・ピクチャーズ エンタテインメント(SPE)、ホームエンタテインメント部門の日本・北アジア代表をつとめる。2014年ハイアール アジア株式会社(旧三洋電機白物家電事業部門が母体)社長兼CEO就任。


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