「差異力 知らないことは武器になる」伊藤嘉明
2017/12/22公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(75点)
要約と感想レビュー
経営コンサルタントからスタートし、日本コカ・コーラへ転職して、31才で環境経営部長。その後、デルで公共営業本部長、レノボ、アディダス、ソニー・ピクチャーズ・エンターテイメントで役員、ハイアール・アジア社長を歴任した伊藤さんの一冊です。それぞれの職場で、よそ者として成果を出し、次の職場に移っていることがわかります。
著者は、「不言実行」ではなく「有言実行」してきたという。口に出すことで、言葉にすると、それが本当のことになるというのです。言霊の力を使っているのでしょう。
・「よそ者」「若者」「ばか者」がやれること、やるべきこと(p40)
印象に残ったのは、コンビニバイトの従業員がグローバル人材であるという指摘です。異国であるだけのマルチタスクを、昼夜を問わずやり切っているのはすごい。普通の仕事もコンビニのように標準化して、バイトでも処理できるようにすれば確実に利益は出るはずです。そうしたノウハウが、グローバル企業には求められているのでしょう。
・コンビニの外国人店員がグローバル労働者のレベルを表す縮図・・コンビニのバイトがどれだけマルチタスクか・・しかもそれを異国で、多言語でやっている。彼らははっきり言えば、エリートだ(p184)
自己分析で仕事を選んではいけない。考えるべきは、「むいている職業」ではなく、「なりたい職業」だという言葉が印象的でした。著者は「リーダーになる」という志を持って仕事をしてきたというのです。自分の将来像をイメージして、計画、行動してきたわけです。
その結果、それぞれの職場で成果を出してきた伊藤さんに迫力を感じました。日本でもそうした中途入社組が活躍する余地が増えてくるのでしょう。伊藤さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・一本足よりも四本足を目指せ・・日頃からスキルアップ、キャリアの幅を広げるという意味での副業、兼業を意識しておいた方がいいのだ(p169)
・「丸くなったね」という表現があるが、ビジネスの世界ではこう言われたら終わりだと思う。会社、組織という小さな村社会の"郷"になじんだねという意味でしかない(p35)
【私の評価】★★★☆☆(75点)
目次
第1章 予測不能の時代
第2章 若者よ、よそ者であれ
第3章 よそ者が持つ差異力
第4章 分岐点に立ったとき、生き方が見える
第5章 自己覚醒、日本覚醒、そしてアジアへの貢献
著者経歴
伊藤嘉明(いとう よしあき)・・・X‐TANKコンサルティング株式会社代表取締役社長兼CEO。2016年X‐TANKコンサルティングを設立、代表取締役社長に就任。1969年タイ・バンコク生まれ。アメリカ・オレゴン州コンサーディア大学マーケティング学部を卒業後、タイへ帰国し、オートテクニックタイランドへ入社。サーブ自動車の総輸入元として高級車の企画・販売・営業全般に携わった後、渡米し、サンダーバード国際経営大学院ビジネススクールにてMBA(経営学修士号)を取得
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