「敗れざる者」神渡 良平

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敗れざる者

【私の評価】★★★☆☆(74点)


■ダスキン、創業者 鈴木清一の物語です。


 すべてのはじまりは、一燈園という
 新興宗教との出会いからはじまります。


 一燈園では、
 「修行のために、お便所の掃除をさせてください」
 と、一週間、個別訪問をする。


 ほとんどの家は迷惑がりますが、
 中には便所掃除をしれたかわりに、
 食事や宿泊を許してくれる家もあるのです。


 この経験が、お役に立てば、
 こっちも恵まれるという
 清一の確固たる仕事観を作ったようです。


・訪問販売を心の底から「喜びのタネまき」と
 捉えることができるようになったのだ。
 もちろん「喜びのタネまき」という言葉は
 ダスキンの前身であるサニクリーンを
 立ち上げたときからスローガンとして掲げてはいた。(p288)


■その後、ワックスを売る商売や、
 靴クリームを売る商売をはじめたときも、
 利益は二の次。


 人のお役に立つことだけを目的として、 
 事業を行いました。


 これは宗教的な確信を持った
 「祈りの経営」とでもいうべきものでしょう。


 その商売は、大きくなっていきます。


・世の中には儲けようと体を張ってがんばっても、
 欲では儲からない世界があることを知りました。
 私はこの会社を、儲けたとしても決して欲張らない
 会社にしたいと思います。この会社が少しでも世の中の
 お役に立つのでしたら、どうぞ発展させてください
。(p135)


■そうした中、清一はアメリカのジョンソン社と
 資本提携を行います。


 鈴木清一が60%、ジョンソン社※が40%。


 しかし、人を疑わない清一は、
 その後の増資話にもイエス、イエスを連発し、
 結果して鈴木清一の持ち株比率は低下し、
 清一は経営権を失うことになりました。


 会社はジョンソン社に
 支配されることになったのです。


 自分の会社を失った清一は、
 そのままでは終わりませんでした。


 ダストコントロール事業、
 ダスキンに乗り出すのです。


・清一が後に「祈りの経営」の基本理念「ダスキン悲願」の中に
 いれることになる「商いを通じて人と仲良くなり」は、
 このときすでに萌芽が見られ、
 「働くことが楽しみであり、利益は喜びの取引から生まれますように
 をモットーにセールスしていたのだ(p57)


■訪問販売とフランチャイズのダスキン。


 一つ間違えれば、押し売りやネットワークビジネスと
 同じものになってしまうような仕組みですが、
 清一は真剣に「人と人のつながりが喜びを作る」
 と確信していたことがわかります。


 すべてを捨てた創業者の想いが、
 事業を大きくしたように感じました。


 神渡さん、
 良い本をありがとうございました。


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■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・新しい会社のモットーは『喜びのタネをまこう!』としました。
 愚かな私どもでございますが、いのちをかけて精進したいと
 存じますから、どうぞお光の力でもってお護りください(p14)


神に生かされているのだと思うと、
 一日一日が尊く、いま生きて力いっぱい仕事をすることが
 うれしくてならないのだ。 
 朝は5時半に起床して、教会に朝参りする・・(p56)


・自利も利他もひとつの行為の両側面なのであって、
 本来ひとつなんだ。これを商いに置き換えると、
 自分も儲かり、相手も儲かることではないか!(p117)


・仕事の第一は人間をつくることであり、
 働くことが楽しみであり、
 利益は喜びの取引から生まれる(p150)


仕事をしながら魂を磨くんです。
 単調な仕事はじき飽きがきて、
 こんな仕事は誰でもできるとあほらしくなるもんですが、
 単調な仕事を無心にやれるようになればなかなかのもんです(p92)


敗れざる者
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【私の評価】★★★☆☆(74点)



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■目次

第1章 敗れざる者の日本武道館大会
第2章 母のそよ風
第3章 青春の彷徨
第4章 『懺悔の生活』に導かれて
第5章 托鉢という修行
第6章 拝み合う会社
第7章 商業界ゼミナールと盟友・西端行雄
第8章 庇を貸して母屋を取られる
第9章 天香の諭し
第10章 隆盛するダスキン
第11章 花開くミスタードーナツ
第12章 不死鳥のごとく


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