「人生論としての読書論」森 信三
2012/10/14公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(79点)
■「修身教授録」「人生二度なし」を著した
教育者 森信三先生の読書哲学です。
硬めの文体ですが、
読書への思いは
私と同じだと思いました。
それは、読書が
人生を豊かにしてくれる。
だからこそ、
「読書の良さを伝えたい!」
ということです。
・「読書とは意外にも楽しいものだ」ということの実感を、如何にして人々に与えるかという点に、読書指導の真の要諦はあると言うべきであろう(p28)
■森先生は教師ですので、
生徒に読書をしてもらいたい。
そのためには、
生徒を指導する先生に
本の素晴らしさを
知ってもらう必要がある。
そのために、
読書会のようなものをやったり、
いろいろ企画するのですが、
うまくいかない場合が多いようです。
どのような本を読むか、
課題図書とするかが
勝負をわけるとのこと。
・全員読書会の場合、もっとも大事な点は、テキストの選択を誤らぬということであろう・・・リーダー格の人ひとりの独走に終わる場合が多く・・(p228)
■なお、
この本の中で森先生が推奨する図書は
以下のとおりです。
ちょっと固めの本が多いですね。
▼「レ・ミゼラブル」「アンナ・カレーニナ」「戦争と平和」「カラマーゾフの兄弟」「罪と罰」「ジャン・クリストフ」
▼「代表的日本人」(内村鑑三)
▼「二宮翁夜話」(福住正兄筆記)
▼「ゲーテとの対話」エッケルマン
▼「正法眼蔵随聞記」
▼「歎異抄」
▼「幸福論」カール・ヒルティ
■私の結論も同じです。
結局は、よい本を読んでもらうしかない。
そのために、このメルマガを出しているし、
出さなくてはならないのです。
森先生、
良い本をありがとうございました。
■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・読書に打ち込んでいない人には、読書の真の趣は分からぬ・・・珍しい食べ物を、まだ食べたことのない人間に、その味の分かろうはずはないというのと同然だからである(p20)
・人間は、自分のこの体を養うためには、それぞれ有形の食物を摂取することを怠らない・・・ところが今心の食物としての読書については如何であろうか(p29)
・書物を読みたいと思いながら、どうももう一つ読めないで悩んでいた人からのたよりによると、結局毎日一定の読書時間を決めて、それを厳守することにしたところ、それ以後非常に結果がよいというのである(p79)
・授業の空き時間は、ビッシリ本を読んだものであり、そして授業後も二時間前後を、学校に居残って読むことにしていたゆえ、わたしの学校での読書は、計五時間ということになり、さらに家へ帰ってからの読書が、これまた最低二時間から三時間前後は読んだ(p81)
・大事なことは、
(一)全的感動をもってということと、
(二)今一つは、一気呵成ということであろう(p117)
【私の評価】★★★☆☆(79点)
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