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「心理学が使える人が成功する」渋谷 昌三

2012/07/22公開 更新
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心理学が使える人が成功する 仕事と人間関係69のテクニック (PHP文庫)

【私の評価】★★★★☆(81点)


■世の中には、

 「ライフハック・・」、
 「仕事がデキる人になる・・・」

 といったテクニック系の本が
 多いように感じます。


 確かに若いときには
 テクニックが必要かもしれませんが、
 年をとってくると、
 それだけでは限界がきます。


 つまり「人を動かす」ことが
 必要となってくるからです。


 その意味で、この本は、
 「人の心を動かす」
 ための本です。


・新日本製鉄の社長だった永野重雄氏が始めて任された・・ 
 従業員三百人の富士製鉄・・
 三百人の全従業員の名前と顔を覚えた(p196)


■では、どうすれば人は
 動いてくれるのでしょうか。


 錦の御旗としての組織の使命があり、
 自分が目指す「あるべき姿」がある。


 それをどう伝え、
 動いてもらうのかということです。


 部下の名前を覚える。

 一人ひとりに声をかける。

 相手に触れる。


 相手(部下)の自己重要感を
 高めることが大切なのです。


・期待すると話し方にその気持ちが反映され、
 相手はその期待にそうように応対する・・
 期待を持って説得に当たれば、その気持ちが
 言動の端々に、にじみ出るのである(p87)


■組織では「人事権」が人を動かす面が
 大きいと思います。


 しかし、それだけでは
 動かない人もいます。


 結局、
 人に好かれる人はうまくいき、
 人に嫌われる人は
 何もできないのでしょう。


 渋谷さん、良い本を
 ありがとうございました。


━━━━━━━━━━━━━━━━━


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・四国を制覇した長曽我部元親(ちょうそかべもとちか)は・・
 出征する兵士一人ひとりに、「武者ぶりおみごと」
 「あっぱれなる働きのほど念じ申す」などと、最後の一人が
 通りすぎるまで、立ち通しでことばをかけ続けた(p208)


・リンカーンは、話の最中によく黙ったそうだ。
 相手の心に強く印象づけたい話の個所になると、
 まずからだを乗り出し、相手の目を一瞬じっと見て、
 あとは黙ってしまう。こうした沈黙には、
 相手の注意を引きつける効果がある(p62)


・自尊感情説によると、
 人は自己評価がどうであれ、
 他者から賞賛されると満足し、
 その相手を好意的に評価する
傾向がある(p60)


・柳屋小さん元会長が、
 「自慢話はするな、自分の失敗談を話せ」  
 と対談のノウハウを語っていた。
 失敗談を話すと、相手が自然に
 心を開いてくれるというのである(p46)


・春風亭小朝さんが、対談で
 「噺家を頼むときには、値切っといて、上乗せしろ。
  それも先に渡せって、皆さんにお勧めしているんです」
 と話している(p30)


・相手のからだの一部に触れるのは、
 優れたコミュニケーションのひとつ・・・
 アメリカ大統領選挙では、候補者たちは、
 スマイル(笑顔)、サイン、シェークハンド(握手)
 3Sに政治生命を賭ける(p19)


【私の評価】★★★★☆(81点)


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