「自分にイライラする!と思ったら読む本」心屋 仁之助
2025/01/07公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(84点)
要約と感想レビュー
劣等感を持った人の特徴
著者は若い頃、「なんでこんなこともできないんだ!」と弱い人を攻撃する人間だったという。うまくいかないことは、すべて他人や環境のせいにしていたというのです。
そんな著者も学んでいくうちに、人を攻撃するのは、実は自分の劣等感を埋めるためではないのかと気づきました。つまり、「なんでできないんだ」は俺はできると証明したいのであり、「お前が悪い」は自分は悪くないと主張していたわけです。
本当は自分の教え方が悪いのかもしれないし、他人を責めても他人は容易に変わりません。自分を変えなければ、何も変わらないということに気付いたのです。
人が「できない」ことを攻撃することで、自分のほかの部分に関する劣等感を埋め、自分の「正しさ」を証明したかったのではないかと思います(p4)
性格は変えられる
心理学やNLPを学ぶことで、著者が性格と思っていたものは変えられることに気づきました。つまり、人の性格とは過去の経験に基づくプログラムのようなもので、それを書き換えれば人の行動は変わるのです。
私達は、子どものころから、親や教師などの行動・言葉・感情などから学び、プログラムされています。例えば、そのプログラムが「他人に責任転嫁することで、自分の身を守る」だったとしましょう。
しかし、一般社会の中で、「他人が悪い」と主張する人は、責任を回避するだけの自己中心的な人と見られてしまいます。私たちは成長に合わせて、プログラムを補正していくのですが、プログラムを変えるのは容易ではありません。人によっては「変わりたくない」という潜在意識から、「不安」や「抵抗」の感情が現れるという。
あなたのなかにあるプログラムはかつては「その親と共存していくために必要なプログラム」だったのです(p60)
心のブレーキをはずす
著者の性格を変えるプロセスは、カウンセリングで自分の感情やセルフイメージと向き合うことからはじめます。
自分が思うセルフイメージと他人から見た自分にはギャップがあり、本当の自分の性格や個性がわからなくなっている人がいます。そうした心の壁を取り除き、自分の感情に向き合い、心のブレーキをはずすのです。
そのためには、まず、形から入ります。言葉を変える、姿勢を変える、環境を変える、行動を変えるのです。特に、小さな行動が必要で、その「行動」は小さければ小さいほどいいという。
そして、「うまくいくとしたら、どんなことをしているだろう」と未来を想像してみましょう。また、理想としている人から学び、自分の未来を想像するのも効果的です。
形から入る・・自分の未来を想像する(p133)
自己肯定感を高める
本書のタイトルのとおり、常にイライラしている人にぴったりの一冊なのでしょう。イライラしているということは、劣等感を潜在意識に持っている可能性があるのです。
そうした劣等感を自己肯定感に転換するために、昨日できたことを1行だけメモしていく「サクセスノート」も有効だという。どうせなら、前向きな気持ちを持ちながら自分の人生を生きていきたいものです。
なお、本書は「性格は捨てられる」を改題のうえ、再編集したものでした。心屋さん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・セルフイメージを書き換える・・肩書きを決めて書きます・・その新しい肩書きがついた自分に、目の前で抱えている問題を解決してもらいます(p228)
・あなたが苦しいのは他人を変えようとしているから・・変えられるのは「あなたの性格」だけだということです(p99)
・過去の最悪の出来事をあげてみる・・あとに「ま、いっか」と「おかげで」をつけてみてください・・続く文章はどうなりましたか?これが過去の失敗や汚点が「こやし」になる瞬間です(p177)
▼引用は、この本からです
心屋 仁之助、KADOKAWA/中経出版
【私の評価】★★★★☆(84点)
目次
第1章 心の問題を解決できる人、できない人
第2章 「性格」とはなにか
第3章 セルフイメージと本当の自分の違いに気づく
第4章 セルフカウンセリングで性格を変える
第5章 7パターンのカウンセリングで性格を変える
著者紹介
心屋仁之助(こころや じんのすけ)・・・兵庫県生まれ。性格リフォーム専門 心理カウンセラー。佐川急便の営業企画管理職として働いていたが、家族に起こった事件がきっかけとなり、心理療法を学び始める。その過程で自身の性格が変容していくことに気づき、心理療法を世に広める必要性に目覚める。それが原点となり、「性格改善」を専門としたカウンセリング活動をスタート。現在は、京都を拠点にして、「自分を好きになる」「自分に自信をつける」独自スタイルのカウンセリングを行なうかたわら、東京・ 京都などで、その手法を広めるセミナー活動を展開している。
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