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「生命のバカ力―人の遺伝子は97%眠っている」村上 和雄

2010/12/25公開 更新
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生命のバカ力 (講談社+α新書)


【私の評価】★★★☆☆(74点)


要約と感想レビュー

 生物化学の教授である村上さんによると、人間というものは無限の可能性を持っているのだそうです。ただ、そのためには、遺伝子のスイッチをONにしなくてはなりません。では、どのようにして遺伝子をONにすればいいのでしょうか。


・外的な刺激などによって、私たちの遺伝子のはたらきは、ONになったりOFFになったりする(p15)


 その方法はいろいろあるようですが、大きく分けると3つあります。一つは、自分を追いこむこと。火事場のバカ力を利用します。二つ目は、バカになること。バカになってやってみるのです。三つ目は、成功をイメージすること。自分へのご褒美を準備するわけです。


・「もう少しがんばってほしい」と思う人に、「これができれば、世界的な評価が得られるんだ」と言ってハッパをかけると、人が変わったように真剣に取り組みはじめるということもあります(p144)


 心の持ち方しだいで遺伝子がONになったりOFFになったりするのですね。生物化学の教授が断言するのですから、説得力があります。村上さん、良い本をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

・遺伝子ONのために強調しておきたい点の一つは、それがプラスかマイナスかなどと考えるひまを自分に与えず、ともかく、やってみることです(p88)


・私はいまでも研究室の人間に、ことあるごとに「身銭を切れ」と言っています。・・・人間は心の中に大きな力を秘めています。その力をうまく引きだすには、ときに自分を追いこむことも必要です。(p177)


生命のバカ力 (講談社プラスアルファ新書)
村上 和雄
講談社
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【私の評価】★★★☆☆(74点)


目次

第1章 全遺伝情報の三パーセントしか使っていない!?
第2章 OFFの遺伝子がONになるとき
第3章 「知らない」からできた!
第4章 「半バカ」になる!
第5章 ピンチを逆手に
第6章 究極のプラス発想!
第7章 価値ある情報、無駄な情報
第8章 自分で自分を追いこむ!?
第9章 免疫力やホルモンへのはたらきかけ
第10章 「サムシング・グレート」の力!



著者経歴

 村上 和雄(むらかみ かずお)・・・1936年生まれ。オレゴン医科大学研究員、バンダービルト大学医学部助教授を経て、1978年筑波大学教授。高血圧の原因となる酵素「レニン」の遺伝子解読に成功。


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