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「遺伝子学者と脳科学者の往復書簡 いま、子どもたちの遺伝子と脳に何が起きているのか」村上和雄 川島隆太

2007/10/07公開 更新
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遺伝子学者と脳科学者の往復書簡 いま、子どもたちの遺伝子と脳に何が起きているのか


【私の評価】★☆☆☆☆(55点)


要約と感想レビュー

 学者が遺伝子や脳を研究しても、結論は同じです。自分で考えて、行動して、それを繰り返せばなんとかできるようになる、ということです。


 また、自分を追い詰めれば、潜在能力が発揮されるというのです。大きな困難に出会ったとき、遺伝子のスイッチが入り、新しい能力が出てくるというのです。


 困難は自分の能力を引き出すチャンスだと考えて、どんどん挑戦すべきだというのが著者の教えなのです。火事場のバカ力とは本当のことだったのですね。


この本で私が共感した名言

・私たちの脳はひじょうによくできていて、高度な学習機能を持っています。最初は多少困難なことでも、繰り返しおこなうことによって、脳をあまり使わなくてもできるようになってきます(p46)


・なぜ我が家でゲームの時間を制限したのかというと、コンピューターゲームは脳にとって受動的な楽しみだからです・・・・ゲームに集中しているときほど前頭前野ははたらかず、安静状態を示していました・・・(p140)


・廃村になってしまったような村に行って、泊まる。・・・日程も、行き返りの工程しかつくられていない。オプショナルツアーもなし。電気も、ガスもなし。・・・ぜひ「退屈を味わう」ということに意図的に取り組んでいただきたいものです(p144)



【私の評価】★☆☆☆☆(55点)


目次

1通目 遺伝子や脳に込められた力
2通目 我々を取り巻く環境はどう変化しているのか
3通目 遺伝子と脳は、どこをめざしているのか
4通目 今、子どもたちにしてあげるべきこと



著者経歴

 村上和雄(むらかみ かずお)・・・1936年奈良県生まれ。筑波大学名誉教授。1963年京都大学大学院農学研究科博士課程終了。その後、米国オレゴン医科大学研究員、バンダービルト大学医学部助教授を経て、1978年から筑波大学教授。現在は、(財)国際科学振興財団バイオ研究所所長。1983年、「ヒトレニン」の全遺伝情報の暗号読み取りに世界に先駆けて成功。以降、バイオテクノロジー分野の研究で世界の注目を集める。1996年、日本学士院賞受賞。


 川島隆太(かわしま りゅうた)・・・1959年、千葉県千葉市生まれ。東北大学医学部卒業。同大学院医学研究科終了。スウェーデン王立カロリンスカ研究所客員研究員、東北大学助手、講師を経て、現在同大学教授。医学博士。元文化審議会国語分科会委員。学習療法研究会会長。脳のどの部分にどのような機能があるのかを調べる「ブレインイメージング研究」の、日本における第一人者。


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