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「経営の教科書―社長が押さえておくべき30の基礎科目」新 将命

2010/03/11公開 更新
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経営の教科書―社長が押さえておくべき30の基礎科目


【私の評価】★★★★☆(86点)


要約と感想レビュー

 新さん「リーダーの教科書」がなかなか良かったので、新さんの別の本を買ってみました。今回は、経営者向けの一冊です。


 やはり大企業の経営者となると実務はほとんどありませんので、人とのコミュニケーションが非常に重要になるようです。つまり、会議で、または部下の報告に対し、どのように対応するのか、ということです。


・お互いに一歩も譲らず、場の雰囲気が悪くなってくると、私は決まって「我が信条」に照らしたら・・・とやるのである。(p33)


 やはり経営者たるもの、あるべき姿を考え、部下に対し高いレベルの仕事を求めていく必要があります。それは、会社の方針に合っていなくてはなりませんし、また、その部下が自分で考え、行動できるように導いていかなくてはならないわけです。


・役員はこう答える。「問題点については理解した。ところで訊きたいのだが、きみはこの問題を解決するために、いままで何を考えて、何をやったのか。この先は何を考え、何をやろうとしているのか」(p144)


 もっとこうした新さんの部下指導のコツを教えてもらいたかったのですが、書籍では限界があるのかもしれません。それでも名言やジョークも多く、新さんの講演のネタなのかな・・・などと考えながら読めました。


 レベルは高いと思います。新さん、よい本をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

・自分がしゃべったすぐあとで、相手に対して「いまの話、どう理解した?」と水を向けてその場で相手にくり返してもらう・・・ときどき驚くほどニュアンスが異なっていて肝を冷やすことがあった(p227)


・「Excellence is a thousand details.(卓越とは、1000の細かいことである)」という表現がある。(p90)


・アメリカ人のこんなジョークを紹介する。「ハムエッグにおいて、ニワトリは参加しているだけだが、ブタはコミットしている」・・・ブタは自分の命と引き替えにハムになる(p117)


・・本を読む(一日最低一時間)・・・ジムで汗を流す(週に最低二回)
 ・経営者の勉強会やセミナーに顔を出し・・・(月に最低二回)
 ・プライベートの海外旅行に行く(年に最低一回)(p153)


・イギリス人の先輩から教わった「慢性的な残業は無能力の証であり、悪徳である」という言葉がいつも心のなかにあった(p154)


経営の教科書―社長が押さえておくべき30の基礎科目
新 将命
ダイヤモンド社
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【私の評価】★★★★☆(86点)



著者経歴

 新 将命(あたらし まさみ)・・・1936年生まれ。シェル石油、日本コカコーラ、ジョンソンエンドジョンソン、フィリップスを含む6社で経営者となる。


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