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「大衝突―巨大国家群・対決の行方」池上 彰

2010/01/26公開 更新
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大衝突―巨大国家群・対決の行方


【私の評価】★★★☆☆(71点)


要約と感想レビュー

■2008年の本ですが、
 当時までの国際関係の
 トレンドを教えてくれる一冊です。


 米ソの冷戦の終結、中国の発展と
 アメリカの経済破綻。


 そしてドルの低下により、
 ユーロ、新興国の存在感の高まり
 いったトレンドですね。


■やはり中心となるのは中国です。


 その人口の大きさから将来の発展は
 確実ですが、軍事、政治ともに
 不安な要素があります。


 一党独裁国家であることを
 忘れてはならないのでしょう。


・1988年には南沙群島で中国海軍とベトナム海軍が衝突・・・1995年には、フィリピンが領有権を主張する南沙群島のミスチーフ環礁を中国軍が占領し、軍事施設を建設(p12)


■歴史を見ると、戦争のなかった時期は
 ありません。


 国際紛争の可能性は常にあるということを
 思い出させてくれる一冊だと思います。


 政治というものが国家の命運をも
 左右するということも確かだと思います。


 そうした感慨を持ちつつ本の評価としては
 ★3つとしました。


 池上さん、よい本をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

・中国人民解放軍国防大学の朱成虎少将は、2005年7月、「米軍が中国領土内の目標をミサイルや精密誘導弾で攻撃すれば、中国は米国に核兵器を使用して反撃する用意がある。(p19)


・江沢民や胡錦濤のような、軍の出身者でない人物が中央軍事委員会の主席に就くようになりますと、党と軍の矛盾が表面化します。胡錦濤以外は軍人ばかりで構成される中央軍事委員会のメンバーが、胡錦濤に従わないという風潮が存在します(p38)


・中国では、工事を請け負う建設業者と発注する役人の癒着が問題になっています。工事費を安く浮かせ、その分を役人にワイロとして渡す。(p81)


・神奈川県の米軍座間基地には、アメリカ本土から陸軍第一軍団司令部が移転します。・・・司令部機能のみです・・・一方、日本の陸上自衛隊の中央即応集団司令部も同じ座間基地の中に移転します(p31)


・その国の経済に対する貿易額の割合を「貿易依存度」といい、この数字を見ると、日本は輸出も輸入もともに15%・・・ドイツはというと、輸出で40%弱、輸入で30%強(p260)


大衝突―巨大国家群・対決の行方
池上 彰
集英社
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おすすめ度の平均: 4.0
4 わかり易いです
2 分かりやすく平易だが、結論提示が無い事が残念
5 ロシアとの対決の帰結はいかに?
4 スラスラ読めます。
5 「21世紀の覇権国」を考える上での好著


【私の評価】★★★☆☆(71点)



著者経歴

 池上 彰(いけがみ あきら)・・・1950年、長野県生まれ。慶応義塾大学卒業後、NHKに記者として入局。事件、事故、災害、消費者問題、教育問題等を取材。2005年に独立。名城大学教授、東京工業大学特命教授。


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