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【書評】「吉越式会議」吉越 浩一郎

2010/01/12公開 更新
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吉越式会議


【私の評価】★★★★★(94点)


要約と感想レビュー


19年連続増収増益の原因

「天使のブラ」トリンプにおいて19年連続増収増益を達成した吉越さんが教える会議のコツです。19年連続増収増益の原因は、やはり短時間に何十もの議題を処理していく早朝会議にあったようです。


早朝会議では、立派な資料は使いません。プロジェクターも書類のハガキサイズの部分しか映し出しません。したがって、書類はポイントが簡潔に書かれたものであり、美しい資料を用意するのは禁止していました。


上司への報告のために、わざわざパワーポイントを使って美しい資料を用意するところもあるようですが、私に言わせれば、そんなものは愚の骨頂です。だいたい、なぜ社内の人間に説明するのに、そこまで手をかけなければならないのか。(p212)

毎日改善していく

会議では社長が自ら気になることをどんどん質問し、不明な点は締切りを決めて担当者に依頼していきます。社長自らが質問し、会社の課題を見つけ出し、毎日改善していっているようなイメージでしょうか。


それもきれいな資料を作る必要もなく、期限も明日までと短く、短いサイクルでどんどん仕事が進み、決定すべきことは社長が決定していくわけです。そのため会社の課題について、解決するまで対策を打ち続けることができるのでしょう。


日々、新たに発生してくる課題や問題から、そういう「分かっているけれど、なかなかできない根深い問題に対する対策」を会議で上手くあぶり出す。(p76)

反発の山への対応

実は、私の職場でも同じような会議をやっていますが、やはりリーダーの資質が会議を左右するのではないか、というのが私の感想です。会議をしていれば、やる気のない人もいれば、スピード感のない人もいる。そうした人たちと対立しながらも協力してもらう関係性を作らなくてはならないのです。


また、トリンプではマニュアルを作成しています。・議事録作成ルール、稟議書などについて、細かな社内ルールが冊子にまとめており、新入社員に渡していたという。


自分の会議を単純に見ていて、自分もまだ会議をリードできていないと思います。(いつか著者のようになりたいものです)


私が会議を始めた頃も、それこそ反発の山でした。・・・「やるヒマがありません」「どうして私が・・・だから重要なのがデッドラインでした。いつまでにやるのか、をはっきり決めるのです。忙しいのなら、いつならできるのか(p237)

早朝会議をゆっくり導入しましょう

吉越さんのこれまでの書籍と違うことは、早朝会議をゆっくり導入しましょうと書いてあることです。まずは、これだけはやっておこう、という大きな課題から始めることが大事だという。あれもこれも、と張り切りすぎると、部下への負荷が大きくなりすぎてしまうというのです。


吉越さんの真似をして、パンクしてしまった担当者が多かったからなのでしょう。それでも非常に参考となる一冊でしたので、本の評価としては★5つとしました。吉越さん、よい本をありがとうございます。


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この本で私が共感した名言


・やり直しを命じる場合のデッドラインは原則として翌日でした。「なるべく早く」などという曖昧な指示はありえません。(p21)


・どんな青がいいか、などは、それなりに経験を積んだ担当者が決めるべきことです。・・・問われるべきは、担当者の結論のロジックに、議長をはじめ参加者が納得できるかどうかです(p48)


・部下が「できそうにない」といった表情をしたときに、何がそうさせているのかを、問いただしていけばいいのです。(p71)


・展示会後の反省会・・・よかった点と問題点を箇条書きにする一方で、問題点の改善点を書き出していくのです。この改善点は当然のごとくマニュアルの変更となり、次回以降のスムーズな実施に繋がっていきます。(p198)


▼引用は下記の書籍からです。
吉越式会議


【私の評価】★★★★★(94点)


目次

序章 吉越式会議とは、どんなものか
第1章 吉越式、会議の考え方革命1 「一つの議題は2分で判断できる」
第2章 吉越式、会議の考え方革命2 「会議は仕組み化・スピードアップのためにある」
第3章 吉越式、会議の考え方革命3 会議が社員を変える。リーダーが育つ
第4章 吉越式、会議の考え方革命4 会議は組織を変える、一体感を作る
第5章 吉越式会議は、どのように行われていたのか
第6章 社長から課長まで。吉越式会議は、こう実践せよ



著者経歴

吉越 浩一郎(よしこし こういちろう)・・・1947年生まれ。極東ドイツ農産物振興会、メリタジャパン、メリタ香港を経て、83年トリンプ・インターナショナル(香港)入社。86年よりトリンプ・インターナショナル・ジャパン勤務。87年代表取締役副社長、92年代表取締役社長。2006年退任するまで19年連続増収増益。


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