【書評】「感情を出したほうが好かれる」加藤 諦三
2008/03/06公開 更新

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【私の評価】★★★☆☆(75点)
■著者の加藤諦三さんは、若い頃は小心者で、
人に気に入られたいために、
依頼を断れない人間でした。
その結果、多くの仕事に追われ、
自分の大切な用事を後回しにしなくてはならず、
最後には、過労で倒れました。
・気の弱い人は嫌われることを恐れて、
軽く扱われることを選んでいるのである。
どんなに相手の要求に応えても
決して好意を得ることはない。
もちろん尊敬など決して得られない。(p182)
■加藤さんは、仕事上、
心理学を学ぶことができたため、
自分を出すことで、
世界が変わるということを知りました。
いやなことを言われたら、
「それはいやです」
「できません」
と言うことで、
新しい世界が開かれたのです。
・立派に行動したら好かれるという考え方が
間違っているのである。
せいぜい自分にふさわしい程度の立派さでいいのである。
相手の言動がいやなときには、ストレートに
「それはいやです」と言ったほうが好かれる。(p33)
■生きていくうえで、
大切な内容の本だと思いました。
日本人であれば、
だれでも自分を犠牲にしてまでも、
頑張らなければならないと
考える傾向があるように思います。
しかし、相手にとって良いことでも、
それが自分の幸せにつながらないことであれば、
それは決して自分の人生に
プラスとはならないのかもしれないのです。
・暗い顔をして「私さえ我慢すれば」と
言っている母親は日本に多い。
しかし、その我慢こそ家族を
不幸にしているのかもしれないということを、
母親達は考えたことはないようである。(p146)
■本としては、くどい感じもありますが、
「自分を出す」
「自分を尊重する」
という大切なことを
教えてくれる一冊です。
★3つとしました。
─────────────────
■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・人を喜ばせて、
自分も嬉しくなければ
その好意はウソである(p100)
・自分を抑えることで人に気に入られようとしている人間は、
ずるい人間にとっては都合がいい。
周囲にはそのような利己的な
人間が集まる。気が弱い人のほうは、
皆にとって都合がいい人間になることで
気に入られようとする。(p43)
・やたらにご馳走すること。
いい仕事をまわすこと。
誰に対しても金離れのいいこと。
何に対してもイエスと言うこと。
それらのことで相手の心をとらえることはまずない。
結果は逆である。軽く見られてしまう。(p123)
・自分から明るい人を求めていきなさい(p190)
▼引用は、この本からです。
三笠書房
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【私の評価】★★★☆☆(75点)
■著者経歴・・・加藤 諦三(かとう たいぞう)
1938年生まれ。東京大学、ハーバード大学研究員などを経て、
現在、早稲田大学教授。
心理的側面からよりよい生き方を示唆する著作が多い。
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