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「美しい国へ」安倍 晋三

2006/09/08公開 更新
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美しい国へ (文春新書)


【私の評価】★★★☆☆(74点)


要約と感想レビュー

体験談が多い

次期首相がほぼ確定している安倍 晋三さんですが、その考え方を知りたくて購入しました。ゴーストライターが書いたんだろうな、と思いながら読みましたが、本人の体験談が多く含まれており、ほとんどすべてにおいて本人が関わっていることが確認できました。


例えば、安倍晋三の祖父、岸信介が日米安保条約改定に取り組んでいるとき、社会党、共産党、そして多くのマスコミは、日本はアメリカと、ふたたびアジア侵略をはじめようとしていると日米安保条約の破棄を主張していました。学者や評論家の多くも、同じ理由で反対していたのですが、安倍晋三は反権力を叫ぶ進歩人たちを、どこかうんくさい、と感じていたという。


太平洋戦争に関わる歴史認識についても片方に偏るわけではなく、当時の状況を冷静・客観的に評価しようという姿勢が見られます。次期首相として当たり前のことですが、よく勉強しているなという印象でした。


先の大戦を例に考えてみると、あれば軍部の独走であったとのひと言でかたづけられることが多い。・・・だが、昭和十七、八年の新聞には「断固、戦うべし」という活字が躍っている。(p25)

闘う政治家とは

官僚との闘いとして、厚生年金と共済年金の一元化について語っています。公務員の加入している共済年金は、厚生年金より保険料率が低いうえに、職域加算という上乗せ制度があり有利だったのですが、20年以上官僚の抵抗が強くて実現できなかったという。


本人は、「闘う政治家」と標榜していますが、これは、これまでいかに「闘わない政治家」が多かったかということを暗に示しているのでしょう。拉致事件の対応においても、安倍 晋三さんが、命を賭けることのできる政治家であることは明らかです。この人なら、将来、反日組織に弱みを握られるということがあっても、国家を捨てることはないだろうと感じました。


わたしは政治家を見るとき、こんな見方をしている。それは「闘う政治家」と「闘わない政治家」である。「闘う政治家」とは、ここ一番、国家のため、国民のためとあれば、批判を恐れず行動する政治家のことである。(p4)

政治は結果で評価される

政治は結果で評価されるべき仕事であり、安倍 晋三さんの評価は、本のソムリエではなく歴史が評価することになるでしょう。


内容としては、まっとうな歴史認識、現状認識、政策提言となっていましたので、★3つとしました。


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この本で私が共感した名言

・米国のアーリントンの国立墓地の一部には、奴隷制を擁護した南軍将兵が埋葬されている。小泉首相の靖国参拝反対の理屈にしたがえば、米国大統領が国立墓地に参拝することは、南軍将兵の霊を悼み、奴隷制を正当化することになってしまう。(ケビン・ドーク教授)(p74)


・1970年度には3.5兆円だった日本の社会保障給付費は、なんといまや90兆円に膨らんでいる。内訳は、年金の支払いが47兆円、医療費の給付が28兆円、介護保険に給付とそのほかで15兆円だ。(p168)


▼引用は、この本からです。
美しい国へ (文春新書)


【私の評価】★★★☆☆(74点)


目次

第1章 わたしの原点
第2章 自立する国家
第3章 ナショナリズムとはなにか
第4章 日米同盟の構図
第5章 日本とアジアそして中国
第6章 少子国家の未来
第7章 教育の再生



著者経歴

安倍 晋三・・・1954年生まれ。1993年衆議院議員当選。内閣官房副長官、自由民主党幹事長、内閣官房長官などを歴任。


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