「トヨタ式生産力―「モノづくり」究極の知恵」若松 義人,近藤 哲夫
2004/04/06公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★☆☆☆(69点)
要約と感想レビュー
製造業に携わる人ならトヨタ生産方式は必修科目です。トヨタ生産方式とは、仕事のやり方ではありません。仕事の考え方なのです。
だから、あらゆる分野に適用できるのですが、トヨタ生産方式を採用しても業績が良くならない会社が多いという。つまり、形だけ真似してもトヨタのようによくならないのです。それに継続もできないという。
お金を出さずに、知恵を出して改善していく。口で言うのは簡単ですし、マネするのも簡単でしょう。しかしそれを何年、何十年と継続し、会社全体で改善を繰り返し、会社の文化というレベルにまで形づくるのはなかなかできないことなのです。
まず自分の人生に応用していきたい、それがトヨタの知恵です。
この本で私が共感した名言
・ムダな計算をする暇があれば、お客さんのところへ足を運び、自社の工場と物流を見て回るほうがよい。現場を見なければ、市場動向も見えないし、生産力もわからない。(p12)
・大野耐一氏は「原価は計算するためにあるのではない。下げるためにある」と言っていた。(p27)
・人は苦しまなければよい知恵は出ない(大野耐一)(p34)
・仕事に行くではなく、知恵を出しに行く(p35)
・かつて大野耐一氏は標準作業票に日付を入れさせ、1ヵ月前のものがそのままぶらさがっていると、「お前は1ヵ月遊んでいたのか」と怒るほどだった。「今日のやり方が最悪と思え」と考えるトヨタ生産方式にとって、それほどに標準作業は刻々と変わるものだ。(p48)
・管理監督者は、部下の仕事を見て、「どこかにムダはないか、もっと楽にやれる方法はないだろうか」と見つけてやるのが仕事だ、というのがトヨタ生産方式の考え方だ。(p111)
・共立金属工業の阪口政博社長が、トヨタ生産方式の導入にあたり、トヨタの工場を見学して驚いた。「トヨタにはモノを探している人が誰もいない」からだった。(p120)
【私の評価】★★☆☆☆(69点)
著者経歴
若松義人(わかまつ よしひと)・・・1937年宮城県生まれ。トヨタ自動車工業に入社後、生産、原価、購買の各部門で、大野耐一氏のもと「トヨタ生産方式」の実践、改善、普及に努める。1984年以降は農業機械メーカーや住宅メーカーなどでもトヨタ方式の導入と実践にあたった。1991年韓国大宇自動車顧問。1992年カルマン株式会社設立。現在同社代表取締役社長。西安交通大学客員教授
近藤哲夫(こんどう てつお)・・・1932年生まれ。宮崎県出身。アメリカジョージア工科大学大学院修了。カルマン(株)特別顧問。(有)ケーズエンジニアリング代表取締役。関東自動車工業(株)生産技術部長、(株)紀文食品専務取締役を歴任
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