■数学者 藤原 正彦さんのエッセー集です。
膨大なエッセーで読むのが大変でした。
やはり面白いのは、父親の新田次郎と
母親の藤原ていのエピソードでしょう。
・父は変わらず仕事に励んでいた。出世の方はままならず、
いつまでたっても課長補佐で、新しい課長はいつも東大卒だった。
そんな頃、私が東大に合格した。父は大喜びだった。
「これで東大コンプレックスが半分なくなった。お前みたいなバカでも
入れるんだからない。」(p48)
■また、アメリカやイギリス生活が長いので、
国際関係の主張に鋭いものがあります。
「国際化とは、自国の文化を学ぶことにある」と主張していますが、
海外生活が長い著者の実感なのでしょう。
■いつもどおり少し毒を持ったジョークもたくさんあり、
長く楽しめる一冊です。
出張や旅のお供によろしいのではないでしょうか。
本の評価としては、★4つとしました。
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■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・イギリスでは、古いものほど貴いのである。・・・
レストランなどの店が、看板やドアにSINCE 1830などと書くのは、
古いことを威張っているのである。これを真似て我が国でも最近、
SINCE 1990 などというのを見かけるが、こっけいである。(p163)
・「本を読まないと偉くなれない」、と
子供の頃から親や先生に叩き込まれた・・・
父から「本代だけはケチるな」とも言われていた(p190)
・幕末から明治中期にかけて、主に下級武士出身の者がかなり海外に渡航したが、
彼等の多くは現地の人々の賞賛を博したという。彼らは流暢な英語も、洗練された
西洋マナーも、世界史や世界地理の知識も、さして持ち合わせていなかった。
彼らが体得していたのは、古典や漢籍の教養そして武士道精神くらいだった(p217)
▼引用は、この本からです。
新潮社
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ある意味すごい
面白さに星5つ
負けず嫌いだった父親
武士道
藤原節が炸裂【私の評価】★★★★☆(86点)
■著者紹介・・・藤原 正彦(ふじわら まさひこ)
1943年生まれ。お茶の水女子大学教授。
故・新田次郎と藤原ていの次男。
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■関連書評■
a. 「国家の品格」藤原 正彦、新潮社
【私の評価】★★★★☆
b. 「遥かなるケンブリッジ」藤原 正彦、新潮社
【私の評価】★★★★★
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