「天才の栄光と挫折―数学者列伝」藤原正彦
2008/05/23公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(86点)
要約と感想レビュー
「国家の品格」の数学者、藤原正彦さんが、世界の天才数学者9人の成功と挫折の人生をまとめた一冊です。天才の生まれ育った国を実際に訪れ、旅行記としてその天才数学者の生涯を描写しています。天才数学者が育った国家と、その時代背景。両親と育った家、学校、先生・・・これはもう歴史小説のレベルです。
独自の取材と解釈で、時代背景と天才数学者の素顔を描写していく筆力に司馬遼太郎を思い浮べました。天才の共通点は、天才であればあるほど、谷底も深いということです。栄光が輝かしくあればあるほど、底知れぬ孤独や挫折や失意に溢れているのです。
小川洋子さんはこの本を読んで「博士の愛した数式」を書いたそうですが、この本は超えられなかったように感じます。数学者の伝記でありながら、レベルの高い時代小説として、本の評価としては★4つとしました。
この本で私が共感した名言
・信心深いニュートンにとって、 自然は数学の言葉で書かれた聖書であった。(p20)
・イギリスは冒険家の国である・・ジェームズ・クック・・ロバート・スコット・・リビングストン・・ヒラリー・・ワイルズには、冒険に命をかけることをいとわない、という民族の血が流れていたに違いない。(p238)
▼引用は、この本からです。
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【私の評価】★★★★☆(86点)
目次
神の声を求めた人―アイザック・ニュートン
主君のため、己のため―関孝和
パリの混沌に燃ゆ―エヴァリスト・ガロワ
アイルランドの情熱―ウィリアム・ハミルトン
永遠の真理、一瞬の人生―ソーニャ・コワレフスカヤ
南インドの"魔術師"―シュリニヴァーサ・ラマヌジャン
国家を救った数学者―アラン・チューリング
真善美に肉迫した異才―ヘルマン・ワイル
超難問、三世紀半の激闘―アンドリュー・ワイルズ
著者経歴
藤原正彦(ふじわら まさひこ)・・・1943(昭和18)年、旧満州新京生れ。東京大学理学部数学科大学院修士課程修了。お茶の水女子大学名誉教授。1978年、数学者の視点から眺めた清新な留学記『若き数学者のアメリカ』で日本エッセイスト・クラブ賞を受賞、ユーモアと知性に根ざした独自の随筆スタイルを確立する。
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