「藤井聡太の名言 勝利を必ずつかむ思考法」桑原晃弥
2023/11/14公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(82点)
要約と感想レビュー
藤井少年は将棋が好き
史上最年少で四段昇段、その後無敗で公式戦最多29連勝、そして史上初の八冠全制覇の藤井聡太さんを研究してみましょう。まず、藤井少年は将棋が好きでたまらなかったということ。そして、家族も将棋に打ち込む藤井少年を応援してくれたことが大きいとしています。
普通なら「好きだからと将棋だけさせていいのか」と考える人が多いと思いますが、5歳で将棋教室に入り、小学1年生で研修会に入会しています。そもそも将棋をはじめたのは、祖母が「子どもにテレビを見せない」という方針で、孫たちのために「スタディ将棋を」用意して、それに5歳の藤井が興味を示したのです。また、幼稚園では子どもの自主性を重んじるモンテッソーリ教育を取り入れているところで、教育に熱心な家庭で育ったと考えられます。
「毎日将棋が指せるから、早くおじいちゃんになりたい」と言って周りを驚かせた(p20)
藤井少年は負けず嫌い
藤井聡太の特徴は、負けず嫌いであるということでしょう。小学生の頃、将棋に負けると相手がプロだとしても泣き出したという。負けて悔しいという気持ちが強いのです。プロになっても負け将棋となったときの落ち込みぶりは、うつ伏せになったりオーパーリアクションで面白いくらいです。藤井は小さい頃から、負けたら勝つまで続けるのが癖だったというのです。
負けて悔しいからこそ、そのパワーを反省して次への教訓につなげているのです。反対に、悔しい気持ちを引きずらず、「忘れて」次に進むことも大切としています。将棋に勝ってやる気を出し、将棋に負けてやる気を出すのが藤井聡太なのだと思いました。
藤井自身、「自分は負けたら勝つまで続けるというのが、けっこう昔からの癖だったので」と話している(p31)
気晴らしに詰将棋
暇があったら詰将棋をしているという藤井聡太さんは無敵だと思いました。気晴らしに詰将棋をしているというのですから、ストレスがないのです。私たち会社員も仕事が好きで好きでたまらないというふうになれば無敵なのでしょう。
なかなかそうした気持ちにはなれませんが、自分の仕事に工夫をえることで面白味が出てくることもあると思いました。藤井聡太さんの爪の垢を煎じて飲みたいと思います。桑原さん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・詰将棋の問題を見てしまったら、解かずにはいられません(p77)
・藤井は「研究者7,勝負師2、芸術家1」という比率(p81)
・「ここに指したいな」と直観的に思ったことを、「その理由はなんだろう」と改めて考えるんです(p116)
・より強くなって新しい景色を見たい(p145)
【私の評価】★★★★☆(82点)
目次
第1章 藤井聡太の夢のかなえ方
第2章 藤井聡太「最強の棋士」を目指して
第3章 藤井聡太の描く未来
第4章 藤井聡太はAIとこう付き合う
第5章 藤井聡太のプライベート
著者経歴
桑原晃弥(くわばら てるや)・・・1956年、広島県生まれ。経済・経営ジャーナリスト。慶應義塾大学卒。業界紙記者などを経てフリージャーナリストとして独立。トヨタ式の普及で有名な若松義人氏の会社の顧問として、トヨタ式の実践現場や、大野耐一氏直系のトヨタマンを幅広く取材、トヨタ式の書籍やテキストなどの制作を主導した。一方でスティーブ・ジョブズやジェフ・ベゾス、イーロン・マスクなどの起業家や、ウォーレン・バフェットなどの投資家、本田宗一郎や松下幸之助など成功した経営者の研究をライフワークとし、人材育成から成功法まで鋭い発信を続けている。
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