「依頼が絶えないコンサルタントになるターゲティング出版戦略」五藤万晶
2021/12/25公開 更新本のソムリエ [PR]
Tweet
【私の評価】★★★★☆(89点)
要約と感想レビュー
私はコンサルティングフィーが一日30万円の人と仕事をしたことがありますが、著者はそうしたコンサルタント業専門のコンサルタントです。この本ではコンサルタントから出版について相談されたときに、著者がどのような指導をしているのか、わかる一冊になっています。
出版するときによくある失敗は、出版してヒットしたのにコンサルタント業の集客につながらないこと。原因の一つは、ターゲットとなる人が読んでいないということにあります。つまり、ビジネス書としてはヒットして出版社はほくほくなのですが、著者に経営コンサルティングを発注するであろう経営者が、その本を読んでいなければ見込み客は増えないのです。
・多くの出版社が狙っているのは、読者対象がたくさんいる「ビジネスマン向け」「社員向け」ということです(p80)
もう一つの失敗のパターンとしては、出版したコンサルタントに売れる商品や売る仕組みがない場合です。商業出版で有名になったとしても、魅力的なコンサルティング商品が存在しなければ売上になりません。また、出版で見込み客を集めたとしてもセミナーや説明会で一定比率でクロージングできる仕組みができていなければ売上は計算できないということになります。
本当はコンサルタントになりたかったのに、出版して有名になったことで単価の安い講演の依頼ばかり来るようでは、コンサルタントではなく自分の時間を切り売りする講演家になってしまうのです。
・コンサルティングの明確な「売り」をカタチづくる・・・自分のビジネスの核、強い魅力、売りモノ(p31)
なぜコンサルタント業のコンサルタントという商売が成り立っているのかが、わかる一冊でした。コンサルタントとして高額商品を作り、売る仕組みを動かしていくのですが、この商品づくりが難しいのです。
人は自分自身のことが一番わからないと言われるように、どういった商品が売れるのかが分からないコンサルタントが多いのでしょう。そこを著者はサポートしているのです。そして商品と売る仕組みがあれば、そのターゲットに向けて出版すれば、コンサルティング契約が加速するのは事実のようです。
意図を持って商業出版するということが、重要であることがわかりました。五藤さん、良い本をありがとうございました。
この記事が参考になったと思った方は、
クリックをお願いいたします。
↓ ↓ ↓
人気ブログランキングへ
この本で私が共感した名言
・コンサルタント業飛躍のカギは出版(p3)
・自らの手でクライアントを開拓していけるよう、自主開催するセミナーを定期的に開催(p32)
・「新卒採用を考えている経営者」や「事業継承を考えている社長」など、属性ではなく興味や関心で捉えることがポイントです(p91)
・ちょっと教えるだけで100万円なんて、きっと怪しい仕事か詐欺・・・年収3千万円や5千万円に実際になっている人が大勢いる実務ノウハウ・・・一般大衆では理解できないのです(p141)
・1500円の本が100冊なら、合計15万円になりますが、もしコンサルティング代が100万円であれば、「自腹で購入して配っても採算に合う」話です(p164)
【私の評価】★★★★☆(89点)
目次
第1章 コンサルタントが押さえるべき出版戦略、基本の基本
第2章 著者になる前に、必ず知っておくべき出版業界の構造
第3章 コンサルタントのための仕事につながるターゲット戦略
第4章 自らのステージを確実に築いていく「築城型」のすすめ方
第5章 コンサルタントが、執筆で絶対に押さえておくべき実務
第6章 本を活かして、一流コンサルタントとして長期活躍する
著者経歴
五藤万晶(ごとう かずあき)・・・300人以上の指導実績を持つコンサルティングビジネス専門のコンサルタント。キラーコンテンツづくりと収益化を指導。「コンテンツを絞り出す天才」と言われる。2012年、株式会社ドラゴンコンサルティングを設立。同社代表取締役社長。1969年生まれ、千葉大学法経学部卒
メルマガ[1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』] 3万人が読んでいる定番書評メルマガです。 >>バックナンバー |
|
この記事が気に入ったらいいね!
コメントする