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「ゼロからはじめる力 空想を現実化する僕らの方法」堀江 貴文

2020/06/22公開 更新
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「ゼロからはじめる力 空想を現実化する僕らの方法」堀江 貴文


【私の評価】★★★☆☆(74点)


要約と感想レビュー

宇宙ロケットは発展の余地が大きい

ホリエモンは、ロケットベンチャーのインターステラテクノロジズに出資しています。なぜ、宇宙ロケットに出資するのか。それは100年前には、自動車が新産業だったように今は宇宙が新産業だからです。自動車産業は電気自動車への移行でエンジン技術が不要となり多量の技術者が不要となります。宇宙ロケットは、まだまだ改良・発展の余地が大きいので、参入してブレークスルーできる可能性があるのです。


実際のロケット製造といえば、ロケットの部品は秋葉原や通販で調達して自分で作るから安くなります。3号機までの打ち上げで約10億円かかったという。そして1回の打ち上げ価格として一般的に数億円はかかるところ、5000万円を提示しているというのです。日本政府が開発したロケットは、1回の打ち上げに50億~100億円ですから、革命的に安くなる可能性があるのです。


スペースX社、小型ロケットのロケット・ラボ社(米)、ソフトバンクが出資する衛星事業のワンウェブ社(米)など、すでにユニコーン企業(設立が10年以内で、評価額10億ドル以上の非上場のベンチャー企業)となっているところもある(p16)

アメリカでは数千億円で民間ロケット開発

日本ではJAXAが年500億円規模で宇宙ロケット開発が行われていますが、アメリカでは数千億円規模で民間の宇宙ロケット開発が行われています。ホリエモンが言いたいのは、日本でも民間を活用して宇宙ロケットを開発すれば安価に早く開発が進むということでしょう。アメリカには宇宙軍がありますし、日本でも自衛隊に宇宙作戦隊ができましたので、民間の協力できるところがあるのではないでしょうか。


アメリカではスペースX社が、「ドラゴン2/ファルコン9によるISSへの宇宙飛行士輸送」を受注し、26億ドルでNASAと契約を結んでいます。トータルでスペースX社は50億ドル(約5500億円)を超える資金をNASAから受け取っているのです。日本でも同じようなことが起こるのでしょうか。


アマゾンのジェフ・ベゾスがやっているブルー・オリジン・・・年間1000億円以上かけてロケットを開発していますが、日本のH3ロケットは、ここ数年の開発時で、ざっと年間500億円ぐらいと言われています(p196)

未来を見る目と行動力

ホリエモンはあいかわらず、目の付け所が鋭いと思いました。そして実際に行動している。ライブドアを作ったホリエモンには、未来を見る目とゼロからはじめる行動力があるということです。


失敗しながら、大切な経験をしながら、ロケット開発は続くのでしょう。堀江さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言

・飛行経路の下がずっと海であるというのが一番いい。多くの打ち上げは東側か、南か北の打ち上げだ・・地球上で最も広い海である太平洋に面して、東も南も開けている日本は、いかに恵まれているかがわかるだろう(p49)


・本当の失敗は、失敗したことで何も得られなかった、という状況だ(p83)


・電気自動車がもたらすのは「雇用の喪失」・・エンジンやエンジン周辺の部品を作っている自動車メーカーに納入している企業は・・今のままでは生き残ることができない(p157)


▼引用は、この本からです
「ゼロからはじめる力 空想を現実化する僕らの方法」堀江 貴文
堀江 貴文、SBクリエイティブ


【私の評価】★★★☆☆(74点)


目次

序章 なぜ、僕は宇宙に行くのか
第1章 これから「宇宙ビジネス」がなぜ必要か
第2章 新しい挑戦をするために必要なこと
第3章 これからの宇宙論 堀江VS稲川貴大(インターステラテクノロジズ社長)対談
第4章 これからの挑戦について



著者経歴

堀江貴文(ほりえ たかふみ)・・・1972年福岡県八女市生まれ。実業家。SNS media&consultingファウンダー。株式会社ライブドア元代表取締役CEO。ロケット開発や、スマホアプリ「TERIYAKI」「755」「マンガ新聞」のプロデュースを手掛ける。有料メルマガ「堀江貴文のブログでは言えない話」の読者は1万数千人の規模。会員制の「堀江貴文イノベーション大学校」も運営。


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