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「ローカルプレイヤーの教室 地域の中であなたの「したい」を「できる」に変える」森川公介

2024/08/13公開 更新
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「ローカルプレイヤーの教室 地域の中であなたの「したい」を「できる」に変える」森川公介


【私の評価】★★★☆☆(77点)


要約と感想レビュー

ローカルプレイヤーとは

ローカルプレイヤーとは、地域との新しいつながり、ゆるい人間関係を作る人です。社会起業家も含まれるのでしょう。


著者はケアマネジャーとして働きながら、お祭りやイベントの手伝いをしたり、終末に地域の農家の商品を売る「こじんまり商店」を開設していました。「こじんまり商店」では生産者Aさんの商品を買った人が、その感想をAさんに伝え、Aさんが喜ぶというゆるいつながりが生まれ、素敵なコミュニティだったという。


そうした経験を対面講座「ローカルプレイヤーの教室」で著者は自分の体験を伝え、ローカルプレイヤーとしての最初の一歩を教えはじめたのです。 


地域コミュニティの減少・・私はケアマネとして、そうした地域の課題に対して貢献する必要性を感じており、地域のお祭りのお手伝いや介護イベントの運営などを経験してきました(p27)

自分を知るワーク

「ローカルプレイヤーの教室」で行っていることは、参加者のやりたいことと地域の人のニーズの合致点を探すことです。


最初に自分の人生の中で、楽しかったこと、充実していたこと、印象に残っていること、自分で自分を褒めてあげたかったことなどを、思い出して自分を知るワークを行います。そして、自分が楽しかったことが、第三者から見て、どういった反響を生みだしたのか思い出してみます。賞賛されたのか、否定されたのか、あなたのストーリーを思い出すのです。


また、その商品、サービスを届けたいターゲットをイメージします。一人でもいいので実在する人をイメージするのがコツだという。


「あなたが、今ができるのか」を知ることです(p54)

ニーズの本質を探る

自分への理解度が高まったら、次は相手のニーズの本質を知ることです。そのためには、「対話」がカギになるという。つまり、対話をするなかで、相手が「子どもの遊び場がない」というニーズがあるとすれば、それを深堀していくのです。


本当に遊び場が少ないのか、それとも遊び場が周知されていないのか、使い勝手が悪いのか、ニーズの本質を探るのです。


そして、誰かの困りごとと、私のできることをつなげるのです。ただし、対話で多くの人が、「良いですね」と言ってくれても実際に参加してくれるのは50人中、1人のこともあるという。「良いね」と「ほしい」は違うのです。


資格やスキルを持っていなくても、地域の中であなたができることはたくさんあるはずです(p79)

計画を具体化する

活動を計画する段階になって、大切なのは、どんな仲間がいればできますか?同じような活動している人はいますか?事前にセミナーなどで学ぶことはありますか?などの問いに対して、必要があれば、準備することです。


この準備と実行の段階が一番ハードルが高いように感じました。動き始めれば、そのコミュニティをいかに維持していくのか、人間関係で修行していくことになるのです。


著者は他者と関わる心構えとして、信頼するけど期待しない、ゆるい関係で、無理なく力を合わせていくことを推奨しています。森川さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言

・ミッション・・今できること、ビジョン・・将来なりたい姿、未来に実現したいこと、バリュー・・これをやる・やらないの判断基準(p54)


・相談する・・相談してみることで何が違うのかが明確になり、次に進む道筋が見えるはずです(p127)


・お客さんになってくれる人、応援してくれる人、場所を貸してくれる人、宣伝してくれる人、手伝ってくれる人・・それに関わる人の共感や応援の輪がうまく回らないと、継続が困難になるときがあります(p138)


・ドネーション(寄付)は良い仕組みですが、参加者にとってはいくら払えば良いかわからず参加の不安につながる可能性もあるので、相場や用途をイメージできるような工夫があると親切だと思います(p179)


▼引用は、この本からです
「ローカルプレイヤーの教室 地域の中であなたの「したい」を「できる」に変える」森川公介
森川公介、小鳥編集室


【私の評価】★★★☆☆(77点)


目次

第1章 ローカルプレイヤーとは?
第2章 ローカルプレイヤーの教室 始動編
第3章 ローカルプレイヤーの教室 実践編
第4章 コミュニティリテラシーを考えよう
第5章 ローカルプレイヤーの教室 卒業編



著者経歴

森川公介 (もりかわ こうすけ)・・・合同会社えんがわ代表。ローカルプレイヤーの教室主催。元ケアマネジャー。1982年6月生まれ。生まれも育ちも東京都足立区。2006年より介護職に就く。2021年、東京都足立区綾瀬にて合同会社えんがわを設立。ケアマネ事務所「あやせのえんがわ」を、コミュニティスペースを兼ねて運営。2023年地域活動を始める人々のための「ローカルプレイヤーの教室」を開講。2024年現在、地域活動の講師や住民会議のファシリテーター、地域イベント運営やコーディネート、NPO団体の運営等で地域活動を実践している。


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