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【書評】「正しく怖がる感染症」岡田 晴恵

2020/05/26公開 更新
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「正しく怖がる感染症」岡田 晴恵


【私の評価】★★★★☆(88点)


要約と感想レビュー


日本人は感染症に鈍感

テレビで服装がかわいくなってきた岡田さんの感染症の解説本です。海外では学校の教科書で感染症について教えているのに対し、日本では感染症を教える科目がないのだという。


ペストで人口の半分が死んでしまうといった経験を持つ西欧諸国に比べ、日本にペストがやってきたのは明治時代。地震や津波には敏感な日本人は、感染症に対して非常に鈍感なのです。飛行機で世界の観光客が数千万人来日する現在、岡田さんは感染症流行の可能性に警鐘を鳴らしています。


"日本人は地震には敏感であるが、感染症には鈍感である"と評されてきて、今でもそうではないか、と私は危惧しています(p14)

結核は1日6人死亡

驚いたのは、新型コロナウイルスが1日に10人感染とか5人死亡とか報道していますが、日本では一日あたり50人が感染し、6人が亡くなっている感染症があるという。それは結核です。結核は報道されないのです。


また、性接触で感染する梅毒が、20代に激増しているという。2019年には年6000人が感染しています。一日あたり20人です。梅毒は無症状の期間もあり、接触によって感染が広まってしまう可能性があるとのこと。


日本でも結核の罹患率は人口10万人あたり14.4人(2015年)で、他の欧米先進諸国が結核罹患率10人以下(低蔓延国)となっているのに対して高い数字です・・・新規結核患者が一日に56人発生し、6人が亡くなっています(p103)

感染症対策が欠かせない

観光立国になるためには、感染症対策が欠かせないことがよくわかりました。感染症の人への感染しやすさ、死亡率などによって適切な対応策を事前に準備していく必要があるのでしょう。


岡田さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言


・マラリア・・・2013年12月の統計によると、年間約2億700万人が感染し、62万7000人が死亡している(p28)


・マダニが運ぶ・・・重症熱性血小板減少症(SFTS)・・2016年10月26日現在までに216人の感染者が発生、そのうち50人が亡くなっています・・・もしもマダニに咬まれてしまった場合には、できるだけ早く医療機関で処置をしてもらう必要があります(p42)


・エボラ・ザイールウイルスは、適切な治療を受けなければ9割の患者が死亡する(p83)


・1968年には破傷風・百日咳・ジフテリアの三種混合DPTワクチンが小児への定期接種となりました。ですから、1968年以前に生まれた人には・・破傷風トキソイドワクチンが未接種であると考えられます・・・接種を強くお勧めします・・・DPTワクチンを接種した方々は、10年以上を経過している場合は、追加の接種が勧められます(p179)


・発症したら、致死率はほぼ100%という恐ろしい感染症が狂犬病です・・・アジア諸国でも多く発生しています(p193)


▼引用は、この本からです。
「正しく怖がる感染症」岡田 晴恵
岡田 晴恵、筑摩書房


【私の評価】★★★★☆(88点)


目次


1章 昆虫が運んでくる感染症
2章 接触することでうつる感染症
3章 吸い込んでうつる感染症
4章 母子感染で重篤化する感染症
5章 飲み込んでうつる感染症
6章 傷からうつる感染症
7章 動物からうつる感染症



著者経歴


岡田晴恵(おかだ はるえ)・・・1963年生まれ。白鴎大学教育学部教授。専門は、感染免疫学、公衆衛生学、共立薬科大学(現慶應義塾大学薬学部)大学院修士課程修了、順天堂大学大学院医学研究科博士課程中退、ドイツ・マールブルク大学医学部ウイルス学研究所に留学、国立感染症研究所研究員、日本経団連21世紀政策研究所シニア・アソシエイトなどを経て、現職。


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