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「聖書に隠された日本・ユダヤ封印の古代史―失われた10部族の謎」

2020/05/09公開 更新
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【私の評価】★★★☆☆(79点)


要約と感想レビュー

ユダヤ教団のラビ(教師)であるトケイヤー氏は、日本人とユダヤ人の間には歴史的に共通点が多いという。例えば、皇室の菊の御紋がエルサレムのヘロデ門上部に今もある紋章と、ほとんど同じ形をしている。神社の神官の衣装は、古代イスラエルの司祭の服装に似ているし、神社の構造が古代イスラエルの幕屋(神殿)に似ている。日本の古代の鳥居は左右二本であり、古代イスラエルの神殿入口の柱も、左右二本であったのです。


さらには、日本のお神輿は、イスラエルの契約の箱をかついでヨルダン川を渡ったという出来事と類似している。神話も類似している点があり、イスラエル民族の父祖であるヤコブはラルケを妻にしようとするが、彼女の父が姉(レア)も妻にしてくれと言うが、姉は美しくなかったので、ヤコブはこの姉を嫌ったという。大和民族はニニギが天から降りてくると、コノハナクサヤヒメに恋をして妻にしようとするが、彼女の父が彼女の姉の面倒も見てやってくれという。しかし姉は醜かったので、ニニギはこの姉を父に返してしまうとまったく同じ構造になっているのです。


・日本神話においてニニギは、妻コノハナサクヤヒメとの間に山幸彦を生む。ところが山幸彦は、兄(海幸彦)にいじめられ、海神の国へ行く。そこで山幸彦は神秘的な力を得、田畑を凶作にして兄を悩ませるが、そののち兄の罪を赦す。同様に聖書においてヤコブは、妻ラルケとの間に、ヨセフを生む。ところがヨセフは兄たちにいじめられ、エジプトに行く。ヨセフはそこでエジプトの宰相の地位にまで上りつめて力を持つが、兄たちが凶作のために苦しんでエジプトにやって来たとき、彼らを助け、その罪を赦す。このように山幸彦とヨセフの間に対応関係が見られる(p213)


また、衣服についても古くからイスラエル人(ユダヤ人)は、衣に「房(ふさ)」(数十センチの紐または糸を何本か束ねてたらす飾り)をつけていますが、これは日本の神社の神主にもみられるのです。


同じようにユダヤ人は、祈るときに「フィラクテリー」と呼ばれる黒い小さな箱を、額の上部に紐で結びつけ、「ショーファール」と呼ばれる笛を吹きます。そして日本の山伏は、額の上部に「兜巾(ときん)」と呼ばれる黒い小さな箱を、紐で結んでつけ、法螺貝を吹き鳴らすのです。


また、日本のカタカナが、ヘブル(ヘブライ)文字に似ているという。とくに「コ」「カ」「ハ」「フ」などはよく似ており、文字の形も発音もそっくりなのです。これは偶然なのでしょうか。トケイヤーさん、良い本をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

・古い形といわれる藁座鳥居は、左右二本の柱の上部に注連縄(しめなわ)を引いたのみのものである・・・古代イスラエルの神殿にも、入り口に左右二本の太い柱が立っていた(p154)


・大化の改新において新政府が大化時代の始まりを宣言したのは、7月のはじめだった。日本書紀には、7月2日に新しい妃を立てたと記されているが、7月1日が実質的に大化時代の始まりだったと思われる。じつは7月1日というのは、ユダヤ人にとっても新年、元日なのである。今日もユダヤ人は、毎年7月1日(ティシュレイの月一日)を新年として祝っている(p218)


・日本の皇室の紋章は、中央の小さな円と、そのまわりの16枚の花びらとからなっている・・・しかし、古い時代の菊の紋章を見てみるとーたとえば平安京出土のものなどを見てみると、昔はこの紋章の中央の円がもう少し大きく、菊というよりはヒマワリに似た形だったことがわかる。それはエルサレムのヘロデ門上部に今もある紋章と、ほとんど同じ形をしている(p233)


▼引用は、この本からです。

マーヴィン・トケイヤー、徳間書店


【私の評価】★★★☆☆(79点)


目次

第1章 リーダーって何をするの?
第2章 小さなチームのリーダーの心構え
第3章 スタッフの目標を達成させるちょっとした仕掛け
第4章 部下の本音を引き出すリーダーのカウンセリング入門
第5章 スタッフがやる気を出す最強の面談術"実践編"
第6章 現場で部下が育つリーダーのコミュニケーション術



著者経歴

マーヴィン・トケイヤー(Rabbi Marvin Tokayer )・・・1936年ニューヨーク生まれ。世界に約5000人いるラビ(ユダヤ人地域社会の指導者)のなかで、もっとも日本通として知られる。 1958年、ラビを養成するニューヨークのイェシバ大学を卒業。62年ジューイッシュ・セオロジカル・セミナリー(ユダヤ神学校)にて、ラビの資格を取得、87年、同校より博士号を授けられる。 1967年、フランス・ロスチャイルド家の基金により、東京広尾にある日本ユダヤ教団の初代ラビとして派遣され、76年までの10年間、東京で活動する。 1977年からニューヨーク州グレートネックのテンプル・イスラエル高校の校長を務めたのち、ユダヤ人子弟の名門私立校として有名なノース・ショア・ヒーブルー・アカデミー(幼稚園児から中学生までが学ぶ一貫教育校)の校長を歴任。 現在、全米において高額所得者が最も集まっている町、ニューヨーク州キングス・ポイントのシナゴーグ「チェリー・レイン・ミニアン」のラビを務めるかたわら、執筆、講演など、幅広く活動している。 とくに、ユダヤ人の視点から展開するユニークな「日本人論」には定評があり、滞日中には、早稲田大学で、古代ヘブライ文化について教鞭をとるなど、古代イスラエルと古代日本の研究家としても、活躍している。


日本・ユダヤ関連書籍

「聖書に隠された日本・ユダヤ封印の古代史―失われた10部族の謎」
「日本とユダヤその友好の歴史」ベン・アミー シロニー , 河合 一充
「日本人とユダヤ人」山本 七平
「発見! ユダヤ人埴輪の謎を解く」田中英道


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