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「異文化理解の問題地図 「で、どこから変える?」グローバル化できない職場のマネジメント」千葉 祐大

(2019年3月26日)|本のソムリエ
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異文化理解の問題地図 ~「で、どこから変える?」グローバル化できない職場のマネジメント

【私の評価】★★★★☆(84点)


■著者は20年前、花王の香港現地法人で
 現地従業員に総スカンをくらうという
 試練に合いました。


 その経験を生かして独立。
 現在は、日本で働く外国人に困惑する
 日本企業にアドバイスをしているのです。


 今までは海外で駐在員が苦労していましたが、
 現在は日本国内で外国人の扱いに
 苦労しているのです。


・「日本人上司への不満は何ですか?」という質問に、「無口で何を考えているのかわからない」「こまめに声をかけてくれない」(p58)


■そもそも外国と日本では
 言葉も違えば考え方も違う。
 仕事がうまくいくはずがないのです。


 例えば同じ「大丈夫」でも
 日本人と外国人では意味がちがいます。
 「大丈夫」と思っていたら、
 何も進んでいないということも
 ありえるのです。


 外国人に変わるのを期待するよりも
 まずは日本人の側から変わるしか
 対応することは難しいのでしょう。


・「できる」「大丈夫」「問題ない」は・・・その意味合いが日本人と違うケースがあるので注意が必要です・・・少しでもできる可能性があれば、「できる」という言葉はあたりまえのように使います・・(p141)


■実際には、いくら勉強しても
 実地で苦労しないと
 分からないのでしょう。


 ただ、事前に知識があれば、
 最悪の状態になる前に
 対策が取れるかもしれない。


 また、課題を共有していれば、
 仮に失敗しても周囲の理解を
 得やすくなるかもしれない。


 日本人は特殊な存在だと
 再認識する時代なのかも
 しれませんね。


 千葉さん、
 良い本をありがとうございました。


───────────────


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・外国人材に重要な内容を伝える時は、"はっきり""具体的に""細かく"が基本です(p34)


・外国人部下に指示を出す時は、言葉を最後まで言い切るのはもちろん、同じ内容でもくり返すのが鉄則です。1回言っただけでは理解できないケースがあるので、むしろ何回かくり返したほうがいいのです(p33)


・言ったもん勝ちの意識が強い・・・中国には、こんなことわざがあります。「けんかをしなければ友達になれない」共感を得るのは自分の考えをはっきり伝える人。中国人にとって、主張は正義なのです。欧米人も同じです(p53)


・「どうしよう、困ったなあ・・・」なんて口が裂けても言ってはいけません。相手につけ入るスキを与えてしまいますから、最後までブレずに、毅然とした態度を貫く必要があります。ここでもし、「では例外的に・・」なんてやってしまったら最悪です・・・例外をつくればそこで終わりです足元みられつけこまれます(p69)


・「日本で働く外国人が抱く会社の不満(仕事のやり方)」のベスト3・・「なぜこんなに時間にうるさいの?」「なぜこんなに細かいの?」「なぜいちいち報連相しなきゃいけないの?」(p56)


・日本人の管理職は、部下をほめない人が多いと言います。何ごとも完璧主義の日本人は悪い点の改善を優先・・(p58)


・5回ほめて1回しかる・・ほめアプローチを日常化させるとはいえ、終始ほめっぱなしでは効果がありません。話の途中で注意したり、叱ったりする場面をつくりながら、思いっきりほめてあげるのが理想です(p60)


・評価は週に1回フィードバックするのが理想です。なかなか納得しない可能性のある外国人材には、これくらいこまめに説明する必要があります。1回10分程度でかまいません(p72)


・「仕事は契約に基づく」という考えがあります。仕事は職務記述書や雇用契約書に記され、そこに書かれた職務のみをまっとうするのがキホン・・彼ら彼女らの頭のなかで、自分に与えられた「権限・責任」と「成果・報酬」の関係が明確になっているからです(p88)


・肩書を気にする日本人に対し、韓国人はとにかく年齢にこだわるのです。そのため「年上の部下/後輩」や「年下の上司/先輩」との関係はデリケートになりがちです・・・最も関係をギクシャクさせます(p89)


・外国人材のチーム意識を高めるために、より効果の高い目標設定法をお教えします。それは「メンバー共通の仮想敵」をつくることです(p96)


・週に一度の全体ミーティングの際に、メンバーが輪番で自己紹介プレゼンをする時間を設けている会社があります
 ・(1回め)自分の出身地の紹介
 ・(2回め)日本に来た理由
 ・(3回目)最近ハマっているもの(p99)


・日本人とは違う自信マンマンのリアクション・・・できないのに「できる」と言う・・・(p134)


・非を認めるとどんな責任や不利益が生じるかわからないため・・謝罪の言葉を口にしようとしません・・「ごめんなさい」の重みがまるで違うのです(p143)


・私は平気でウソをつくタイプを見分けるために、あえてその人が絶対できないであろう業務をあげ、できるかどうか訊いてみることがあります。そうすると、10人に1人くらいはいますね。頑なに「できる」と言う外国人が。(p148)


・外国人材を孤独にさせないしくみをつくることをおススメします・・・
 1同じ国籍から複数名採用する・・・
 2「私は重視されている」と感じさせる
 3社内のインフォーマルコミュニケーションに誘う
  ・社内サークル
  ・イベント(カラオケ大会、ボーリング大会)
  ・飲み会(歓迎会、忘新年会)
  ・ホームパーティ(p177)


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■目次

はじめに 職場が外国人だらけの時代がやってきた!
1丁目 指示が正しく伝わらない
2丁目 主張だらけ
3丁目 チームワーク不全
4丁目 空気を読めない
5丁目 自信過剰
6丁目 すぐに辞める
おわりに まずは小さなことから始めてみよう


■関連書籍

異文化理解力 ビジネスパーソン必須の教養」エリン・メイヤー
【私の評価】★★★★★(94点)

「世界で戦える人材」の条件」渥美育子
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