「フランスの悪魔に学んだ3秒仕事術」本谷 浩一郎
2018/08/28公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(83点)
要約と感想レビュー
■フランスのスーパーマーケット
カルフールや外資系不動産ファンド会社などで
経験を積んだ著者が教える外資の仕事術です。
やはり外資と日本で違うのは
価値観でしょう。
外資では強い交渉者を
悪魔(デビル)と表現して、
畏怖しているという。
つまり、強い交渉できる人が
敬意を払われるということです。
・価値観が違う・・・「強い交渉をすることで、逆に敬意を払われる存在になる」という価値観と、「長い付き合いがあってこそ、お互いにムリを言い合える」という経験からくる価値観(p132)
■面白いところでは、
外資でも何かをしようとすると
邪魔する人がいるということです。
「それはどういう意味があるのですか」
「ほんとうに効果があるのですか」
などと自分の感覚で反対する人です。
どこでもそうした人は
一定数いるのですね。
そうした人に対しては、
相手の話はしっかり聞きつつ、
合理的でない部分は決して折れない
ということが大切とのこと。
一度不合理を受け入れると、
相手も調子に乗ってしまうからです。
・理不尽な態度や口撃・・・「配慮が足りない発言ですね」・・「それでは皆のためにまりませんね」「あなたにはついていけません」・・・1話を聞く 2対話する 3決着する・・・肯定すべきは肯定し、理不尽な部分は絶対に折れない・・「必ずやり切る」ということを表明する(p206)
■外資はトップダウンが多いので、
スピードがあるように
感じました。
日本のように下から調整していくと
どうしても邪魔する人、
時間稼ぎをする人がいるからです。
ある程度フランスにも
学ぶべきだと思いました。
本谷さん
良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・上司のフランス人は、代金のほとんどを工事前どころか「店舗が開店して1週間経過後に支払う」という常識外の条件を提示したのです・・・交渉がまとまり、行政の担当者が、「あなたは最高の交渉者だ」と言ったのに対し、フランス人は、「私たちはチームだ。これからもベストのプロジェクトを目指して一緒に頑張りましょう」と返しました(p16)
・「彼はうちのベストマネジャーだから、まったく心配しなくていい」アメリカ人トップはそう言ってのけました(p49)
・説得力、交渉力のある話し手は決め台詞のあと、じっと相手の目を見つめ伝えます(p73)
・多くのプロジェクトマネージャーは、質・量ともに80%の完成度を目指し、全体で64%(80%×80%)の確信が持てたらGOサインを出しています・・・しかし、力のあるプロジェクトマネージャーはもっと早く動き始めます・・・もっとも重要な36%(60%×60%)を確信した時点でプロジェクトをスタートし、経験と勘と度胸で、残りの64%をコントロールします(p225)
・MC(ミーティング・コントローラー)は、ブラック質問で個々のスケジュールを厳しくチェックする必要があります。しかしブラック質問は本音に迫るには効果的な手法ですが、人間関係を壊してしまうことがあります(p195)
・課題の解決策・・・「一緒に(With me)考えてみよう・・・周りの状況(人、物、ルール)を、一緒によく観察してみましょう・・情報を集めます。過去に似たような課題がなかったか、解決した事例はないか・・(p173)
・セミナーやプレゼンの上手な人たちの「ツカミ」・・・「WE」「YOU」で始まるフレーズ・・「・・私たち(WE)は、よく・・「・・皆さん(YOU)は、・・・(p90)
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【私の評価】★★★★☆(83点)
目次
第1章 3秒交渉術
第2章 3秒プレゼン術
第3章 3秒発想術
第4章 3秒会議術
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