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「タフな商談を必ず勝ち取る 外資系の交渉術」岩城徹也

2018/08/29公開 更新
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タフな商談を必ず勝ち取る 外資系の交渉術

【私の評価】★★★★☆(84点)


■外資系輸送会社DHLで
 無口君と呼ばれながらも17年間勤務し、
 社内研修講師も務めた著者の一冊です。


 外資系ということで冷徹な交渉者を
 目指すのかといえば、そうではなく、
 相手のニーズを聞き、それから提案する
 という順当なものでした。


 ビックカメラに行くと
 「どんなことに使うのですか?」
 と聞かれるのと同じですね。


・「料金については触れるな!」というのが
 外資系企業の交渉術で教わった基本です・・・
 相手が価値を感じ、受け入れ態勢が整うまでは、
 料金の話はしてはいけないという意味です(p102)


■相手のニーズを聞き出し、
 相手に自分のニーズに気づかせるためには
 お客様に質問していきます。


 相手の職場の状況を聞き、
 何か問題がないか質問し、
 それが解決したら大きな成果に
 なることを示唆します。


 あくまでもお客様が
 自分で気づいたかのように
 思わせることが大事なのです。


・潜在していたニーズを引き出し、
 小さな問題を大きな深刻な問題として
 相手に気づかせる質問・・例えば・・
 「もし24時間のうち一定時間連絡がつかなかったら、
 御社のお取引様には不満が出ませんか?」(p43)


■価格の話になったらこうする、
 といった具体策も示されているし、
 顧客訪問頻度も設計する。


 信頼関係を簡単に構築できる
 「紹介」を利用するなど、
 王道の交渉術でした。


 こうしたことを
 社内講習しているところが、
 外資系の強さなのでしょう。


 岩城さん
 良い本をありがとうございました。


───────────────


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・相手が相手自身のニーズに気づき、
 「買いたい」とみずから思って購入する形を
 自然とつくることが大切です(p25)


・相手が自分のなかに眠っていた潜在ニーズに気づき、
 解決策を確認できたこの段階において
 はじめて、提案のプロセスに移ることが
 許されるのです(p44)


・価格から意識を逸らす「Winning Prize」・・
 価格以外のところに焦点を移し、相手の関心を
 そちらに寄せてもらうようにするのです・・
 将来を見据え「御社のためにカスタマーサービスの
 専任者設置を検討している・・・(p49)


・値下げ要求は「サイドステッピング」で切り抜ける・・
 価格に言及されたとき、例えばこのように答えます・・
 「料金をお見せすることはできるのですが、
 あまり意味はないと思います。というのも、
 いまある料金は広く一般的なお客様に利用して
 いただくために想定した料金だからです。
 御社にとって最適なサービスの構築と
 ご提案できるものを調整した上で、
 最適な料金をご提案します(p100)


・接触回数を戦略的に増やす・・・
 顧客の年間売上に応じてランク分けをし、
 ランクごとにその顧客への
 月の訪問回数を算出する(p66)


・ゼロから一気に信頼を得る・・
 「紹介」という方法で相手に接触すれば、
 信用に加え、すでに多少の信頼が土台として
 あなたと相手の間に築かれることになります
 (p73)


・悪い未来を想像させ、
 その解決手段があることに
 気づかせる(p158)


・多くの消費者が自分のニーズに気づいていません。
 だから世の中の営業やマーケッティングに携わる人は、
 相手に自分のニーズを気づかせる必要があるのです(p135)


・人の関心事はいつでもどこでも自分のことです。
 まず相手のことを聞く、
 自分のことは聞かれたら答える。
 それが相手からの信頼を得る第一歩です(p59)


・かつて私の上司は大変質問上手な人でした。
 その人の口癖は「○○について、
 ちょっと教えてくれる?」でした(p140)


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【私の評価】★★★★☆(84点)

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■目次

序章 外資系で求められるものは、なんといっても「交渉力」
第1章 外資系で徹底的に鍛えられた交渉テクニック
第2章 交渉の環境を整備するための「信頼関係」を構築する
第3章 価格交渉を避けるには「未来の理想的な姿」を意識させる
第4章 相手に勝たせて自分も勝つために「傾聴」で情報収集する
第5章 質問技法を駆使し相手にみずからの「ニーズ」を気づかせる
第6章 交渉が勝手にまとまる「利益」を説明する
第7章 クロージング前の「提案」ではしゃべりすぎない


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