「武器になるグローバル力 外国人と働くときに知っておくべき51の指針」岡田 兵吾
2020/08/20公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(80点)
要約と感想レビュー
■著者はアクセンチュア、デトロイト
コンサルティング、マイクロソフトの
シンガポール、アメリカ、日本の拠点で
仕事をしてきました。
外資系企業では、多国籍の人と
仕事をすることになるので、
より明確・簡潔に意思表示、
意見交換することが求められます。
会議でもただ出席するだけでなく
質問だけでもよいので具体的に
参加することが求められるのでしょう。
・論理的にわかりやすく伝えるために「3C」を意識する・・・1 Clear(明確さ), 2 Crip(簡潔さ), 3 Concrete(具体的であること)(p31)
■日本人だけの企業と違って、
堅実、謙遜、使いやすい人が
評価されるとは限りません。
真面目に与えられた仕事を
こなしているだけでは評価されない
こともあるでしょう。
積極的に「やります!」と手を上げて
仕事を取っていく姿勢や、
自分を売り込むという視点が大事だという。
・正社員であれば若手でも四半期に一度ほど、役員との1対1(もしくはグループ)でのミーティングの機会が与えられるのが一般的です。役員とのミーティングは、自分を売り込む絶好のチャンスととらえましょう(p87)
■外資系企業の間でも、
どのような人が出世していくのかは
差があるはずです。
ただ間違いないことは
日系企業よりは短期間に実力とやる気を
示すことが求められること。
外資系企業に進むのであれば
入門書として読みやすい一冊でした。
岡田さん、
良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・転職して新しい職場に入った場合、最初の半年間は新しい仕事を覚え・・・そして次の1年間は、新しい仕事での成果を追求します・・・そして最後の半年間に、仕事の仕上げをします(p42)
・日本人が外国人と仕事をするとき、真面目に頑張っている割に評価されないことがあります。それは、外国人から見ると日本人の態度は「パッションがない」と感じられることが少なくないからです(p103)
・ポジティブな人にしか仕事がこない・・・「やります!」「やってみます!」と言うべきなのです(p51)
・ミーティングに参加する経験が浅いうちは、まず「なんでもいいから質問する」ことに集中し、発言することに慣れるのが得策だと思います(p67)
・「外国人はネガティブな発言を避ける」・・・納期に間に合うかどうかが懸念点であれば、「いつまでにできそうですか」と尋ねたほうがいいでしょう(p38)
・「仕事がデキる人」を観察してきて感じるのは、優秀な人ほど意識的に人的ネットワークを広げ、仕事の成果や自分の成長につなげようとしているものだということです(p125)
・海外グローバル企業では、高いポジションを得る人にはそれに見合う知見が求められます。ですから、年齢を重ねてポジションが上がっていくほど、さらに多くを学ぼうとする人が多いのです(p163)
・海外では日本の「飲みニケーション」に代わるものとしてランチを一緒に食べて親交を深める文化があります(p64)
・仕事は「必要なことだけを無駄なくやる」というのが欧米系企業に根付いた考え方だと思います・・・私は「仕事は60点を目指す」とを心掛けています(p174)
・海外では「人と意見が違っているのは当たり前のこと」ととらえられます。その意見の違いがあるからこそ、それをぶつけ合うことで新しい考えが生まれるのだり、反対意見が出るのはとても良いことだという認識なのです(p127)
・給与交渉・・・私は最初の段階では「今の給与はこれくらいです。もちろん上がればいいですけれど・・・」という程度で、金額を明言しません。これは、最初に高く提示しすぎると予算オーバーで候補から外される可能性があるからです。オファー(内定)を取ってから具体的な金額交渉を進めるのがお勧めです(p113)
▼引用は、この本からです
岡田 兵吾、KADOKAWA
【私の評価】★★★★☆(80点)
目次
Q一生懸命英語を勉強しています。TOEICのスコアも伸びてきたものの、
なかなか自分の考えが伝わらず困っています。
Q外国の文化的な背景や宗教などを理解するのが難しいと感じています。
やはり国ごとに宗教などの気遣いをするべきでしょうか?
Q南アジアにある日本企業の工場で仕事をしています。現地採用の作業員はトラブルが生じていそうなときに「何か問題が起きているのでは?」と尋ねても堂々と「問題ありません」「大丈夫です」と言うので、トラブル解決の糸口がつかみづらく、困っています。
Qコストと時間をかけて精一杯教育した外国人メンバーが、「やっと一人前になった」と思ったところでやめてしまいました。何がいけなかったのでしょうか?
日本の環境に上手く馴染めず辞めていく外国人が多いです。どうしたらいいでしょうか?
Q外国人の上司に仕事を頼まれたとき、その仕事に自信がなかったので
「自分にできるかどうかわかりません」と言ったら、そのあと仕事を任せてもらえなくなったような気がします。言い方がまずかったのでしょうか。
Q英語の発音に自信がなく、仕事で外国人とやりとりするときに
ネガティブな気持ちになってしまいます。
Q外資系企業は人をすぐクビにするなど厳しいイメージがあります。
今後のキャリアプランを考える上で、外資系企業を選択肢に入れるかどうか悩んでいます。
Q営業の場合、飲み会も大切な仕事です。私の会社は忘年会や新年会、歓迎会、
納会、打ち上げ、お花見などを実施しているのですが、外国人メンバーはあまり参加してくれません。
Q外国人の同僚は、「体調が悪いから」などといってよく休みを取ります。
気軽に休まれると「もう少し気合を入れて頑張ってほしい」と思ってしまいます。
Q私の部下には、外国人に対する差別的な言動が見られます。部署内にも外国人の方がいるので、
喧嘩などのトラブルが勃発しないかひやひやしているのですが......。
Q会社が外資系企業に買収され、上司が外国人になったのですが、
上司の意見に違和感を覚えることが少なくありません。
やはり日本人と外国人では、考え方が違うものなのでしょうか。
著者経歴
岡田 兵吾(おかだ ひょうご)・・・マイクロソフト シンガポールアジア太平洋地区ライセンスコンプライアンスリーゼント本部長。同志社大学工学部卒業後、アクセンチュア、デロイトコンサルティング、マイクロソフトのグローバル企業3社にて、シンガポール、アメリカ、日本の3カ国を拠点に24年間勤務。現職マイクロソフトでは、4か国のライセンス監査業務の責任者を務める。これまで15か国以上の多種多様な外国人を部下としてきた。
異文化関係書籍
「異文化理解力 ビジネスパーソン必須の教養」エリン・メイヤー
「異文化理解の問題地図」千葉 祐大
「「世界で戦える人材」の条件」渥美育子
「武器になるグローバル力 外国人と働くときに知っておくべき51の指針」岡田 兵吾
「フランスの悪魔に学んだ3秒仕事術」本谷 浩一郎
「日本人が海外で最高の仕事をする方法―スキルよりも大切なもの」糸木 公廣
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