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「未来年表 人口減少危機論のウソ」高橋 洋一

2018/12/14公開 更新
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未来年表 人口減少危機論のウソ (扶桑社新書)


【私の評価】★★★★★(96点)


要約と感想レビュー

■元財務官僚の高橋さんが、
 移民増加政策に反対する一冊です。


 労働力不足、人口減少を解決するために
 移民を増やすことが、
 なぜ問題なのでしょうか。


 それは、ヨーロッパと同じように
 移民を増やすと失業が増え、生活保護が増え、
 犯罪が増え、テロが増えるからです。


・移民にかかる社会コストは、労働力不足の損失よりもはるかに大きいことはもはや明白だ。移民のせいで社会保障費がぼう大になったり、職を失ったりすること懸念して、国民が移民受け入れに反対しているEU諸国の混乱の様子が、それを如実に示してくれている(p88)


■ヨーロッパではすでに移民政策を
 日本式に転換しようとしています。


 移民の少ない日本でも、
 外国人の生活保護が増え、
 格安で高額医療を受ける外国人が
 増えています。


 日本での外国人の犯罪率は
 国別に2~7倍であり、
 靖国神社でテロを行う外国人も
 いるのです。


 今の状態のまま移民が増えないよう
 入出国管理を厳格化・透明化するのが
 正しい政策としています。


・労働力として外国人を受け入れている群馬県大泉市では、2018年6月末時点の人口4万1818人の約18%に当たる7563人が外国人・・・ここでは、外国人の生活保護受給の割合が2018年3月末時点で約23%と高く、しかも住民税の滞納も発生し、自治体の財政を圧迫しているという(p85)


■移民政策に賛成している勢力は、
 公務員と外国人に支援されている
 一部の政党だという。


 そしてそれらに支援された
 マスコミと有識者が
 人口減少危機を煽っているというのが
 著者の理解です。


 自ら財務官僚としてマスコミと
 有識者をコントロールしていた
 高橋さんにはよく分かるのでしょう。


 高橋さん
 良い本をありがとうございました。



この本で私が共感したところは次のとおりです。

・地域の人口が減れば・・市町村を合併しなければならない・・・そこで地方役人らは何とかして糊口(ここう)をしのごうと、「地域に人口を増やそう」と主張しまくる・・日本は地方公務員が減ったとはいっても、まだ約274万人いて、その家族も含めれば、1世帯あたり4人と家庭しても1000万人近くの関係者がいることになる。天下りした元公務員なども含めれば、どれくらいの数になるか(p14)


・現在の移民政策については、政策費用がかかる他、高い失業率を招いているとも批判されている・・近年、EUでは極右政党が台頭していたが、やはり雇用政策に加えて移民政策が大きな焦点だった(p75)


・生活保護受給より大きな問題が、外国人が留学生として日本に入国し、日本の高額医療を受けて母国に帰ってしまうことだ・・・半年以内に80万円以上の高額医療を受けたケースが1年間におよそ1600件あったという(p90)


・東京都荒川区では国保の不正利用・・・出産すれば一律42万円が受給できる・・・2017年度の出産育児一時金の支払い件数は全体で264件、そのうち外国人が105件だったという。つまり約40%が外国人で、そのうち最も多いのが中国人の61件で約23%を占める。荒川区には人口比で中国籍が3.2%しかおらず、異様な数字だ(p91)


・移民を受け入れれば、必ず社会問題が起こる・・・政府は法務省の入国管理局を外局の庁に格上げする方針だ・・これまで法務省の出入国審査はあまりに裁量的であったので、法規制によって厳格化・透明化を図ろうとするものである(p81)


・移民受け入れ派の支持母体は、その国の国籍を持たない外国人に対しても政治的に参加する権利(外国人参政権)を与えるべきだとか平気で主張・・・選挙における票田としてもかなり大きい。それは関西に行けばよく分かる。そういう外国人にすがっている政党があるからだ(p87)


・車内に爆弾を持ち込まれ、テロを起こされる可能性もある・・・やはり、移民はいない方が国民にとっては安全だ。移民受け入れ国ではそういう不安が常につきまとっている(p94)


・人口が少ない国でも1人当たりGDPを高いレベルで維持している国もある・・人口減少は経済成長率にさほど影響はない(p79)


・日本で出生率を増やすのに最も効果的と考えられている政策は、人工妊娠中絶の禁止・抑制だ・・人工妊娠中絶した女性の人数は、2016年度で約17万人だった(p31)


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【私の評価】★★★★★(96点)



目次

序章 「人口減少危機論=人口増加幸福論」の罪
第1章 人口問題の本質
第2章 移民政策の是非
第3章 年金と社会保障の真実
第4章 誤解だらけの雇用政策批判
第5章 税源で決まる地方分権
終章 人口減少時代に我々がすべきこと


著者経歴

  高橋洋一(たかはし よういち)・・・1955年、東京都生まれ。東京大学理学部数学科・経済学部経済学科卒業。博士(政策研究)。1980年に大蔵省(現・財務省)入省。大蔵省理財局資金企画室長、プリンストン大学客員研究員、内閣府参事官(経済財政諮問会議特命室)、内閣参事官(首相官邸)等を歴任。小泉内閣・第一次安倍内閣ではブレーンとして活躍。(株)政策工房代表取締役会長、嘉悦大学教授。『さらば財務省!』(講談社)で第17回山本七平賞受賞


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