「誰でもすぐ使える雑談術 ―初めのひとことがうまく言えるコツ」吉田 幸弘
2018/07/10公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★★(90点)
要約と感想レビュー
人間関係構築には雑談が一番
著者が主催する「雑談セミナー」の内容を説明してくれる一冊です。やはり人間関係構築のためには、雑談が一番です。ちょっとした意思疎通を回数を繰り返すことで、お互い良い関係を作れればベストでしょう。
面白いのは、著者が勘違いコミュニケーションで、二度も左遷されてしまったという辛い過去を持っているということです。相手の話を聞かず、自分のネタばかり話していたというのです。このように雑談が苦手だった著者だからこそ、雑談が苦手な人に寄り添って説明することができるわけです。
まずは相手の言ったことを受け止めることです(p186)
雑談上手な人はインタビュアー
目からウロコだったのが、雑談上手な人はプレゼンターではなくインタビュアーだということです。自分のことだけ話すのではなく、相手から引き出すインタビューアーが良いのです。ちょっと自己開示して相手の話を聞き出したり、相手の話から話を広げるのです。タモリや黒柳徹子の話し方を聞いているとわかりますね。
会話の場合は、2文節くらいしゃべったら、相手に主導権を返すように提案しています。話し上手よりは、聞き上手のほうがレベルが高いのです。相手に寄り添う聞き方上手になりたいものです。聞き上手になれば、部下の家庭の事情や趣味などを把握できるようになるのでしょう。
自分からあまり話さないほうがいい・・・本当に雑談が上手な人はインタビュアーなのです(p20)
女性を見習いながら雑談
3つくらい最初の声かけのパターンを用意しておけばいい、わざと相手に教えを請うなど実用的な一冊でした。社内の同僚、上司、部下に声かけするときも、最初のひとことを決めてルーティンにしましょう。「次のお休みの予定」を聞いてあげましょう。さらに、相手の言ったことを覚えておいて話題にすると、相手は好感を持ってくれるのです。
「雑談セミナー」を受けるより、この本を読んで実行すれば良いのだな、と思いました。ただ、雑談ゆえに、その実行の一歩を踏み出すのが難しいのですが。雑談の得意なのは女性ですから、女性を見習いながら雑談をしていきたいと思います。吉田さん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・女性は共感を求めるために愚痴を言うといわれます・・・男性も、共感してほしいという気持ちを持っている人は少なくありません(p164)
・目覚まし時計を4つセットしているよ・・・こちらがちょっとした失敗談を自己開示すると、相手も好感を持ってくれます(p146)
・知らない話題が出てきたら・・・能楽の知識がなくたって大丈夫だよ・・・能楽のことを話題にするんじゃなくてな。能楽を観に行ったBさんのことを話題にすればいんだよ(p151)
・訪問先には20分前に着くようにする・・・現地に着いたら、近所の様子を見ておきます・・最初のひとことを準備しておく(p24)
【私の評価】★★★★★(90点)
目次
第1章 雑談上手は気配り上手
第2章 初対面の相手でも心をつかむ雑談のコツ
第3章 ひとことで、グッと親しくなれる雑談術
第4章 相手を肯定する聞き方・話し方
第5章 今すぐできる! とっておきの雑談術
著者経歴
吉田幸弘(よしだ ゆきひろ)・・・リフレッシュコミュニケーションズ代表。人財育成コンサルタント・上司向けコーチ。1970年生まれ。成城大学卒業後、大手旅行会社、有名学校法人を経て外資系企業へ転職。そこで周囲のメンバーとうまくコミュニケーションが取れず、降格人事を経験する。クビ寸前の状態から、友人の勧めで学んだ「交渉術」を駆使して、劇的に営業成績を改善。5カ月連続営業成績トップになり、マネジャーに再昇格。その後も部の離職率を10分の1としながら、売上前年比20%増を達成し続け、3年連続で社内MVPに選ばれる。2011年1月より独立。現在は、経営者・中間管理職向けに、人材育成、チームビルディング、売上改善の方法を中心としたコンサルティング活動を行っている。全国の企業、商工会議所、法人会などで年間130本以上講演・研修に登壇している。
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