「不安な未来を生き抜く知恵は、歴史名言が教えてくれる 「明日を変える力」を磨く55の言葉」竹中 平蔵
2017/02/13公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(82点)
要約と感想レビュー
■小泉首相のもとで
金融担当大臣、総務大臣などを歴任し、
不良債権の処理を進めた
竹中さんの一冊です。
日本開発銀行に入行し、
大蔵省財政緊急研究所、
ハーバード大学客員准教授と
経歴は華々しい。
名言の質と幅も
レベルが高いです。
・「川を上れ、海を渡れ!」・・「川を上れ」というのは、歴史を遡って学べ、という意味です・・「海を渡れ」というのは、海外の事例や経験を学び、活かそう、ということです(p8)
■興味を持ったのは、
やはり大臣を歴任しているときの
エピソードでしょうか。
評論家と政治家は
天と地の差があります。
政治家は決めて実行して
いかなくてはならない。
その厳しさは政治家になってみないと
わからないことなのでしょう。
・虫が刺すのは悪意からではない、生きるためだ。評論家も同じだ(フリードリヒ・ヴェルヘルム・ニーチェ)(p103)
■歴史を勉強していること、
ハーバード大学の経験があることが、
竹中さんの強みだと思いました。
大学の先生として生きる道も
あったのだと思います。
しかし、才能を持っている人には、
厳しい道が準備されているのでした。
竹中さん、
良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・「民間人の言うことはよく聞いたほうがいい。でも、その場では何も言わずにいて、後で一人でよく考えて決めなさい」小泉首相が安倍さんに(p83)
・野球の解説・批評は元野球選手が行っているのに、政策の批評を行っている人のほとんどは政策の経験がない・・いい加減なコメントがまかり通ります(p129)
・増税を何としても実施したい財務省は、多くの有力政治家に根回しし、安倍総理が増税を延期するなら、「党内で大反対し、総理の進退にからむ問題とする」という異様な雰囲気だったのです。だからこそ、安倍総理は衆議院を解散・・(p31)
・フォークランド諸島へのアルゼンチン軍の侵略に対し・・「人命に代えてでも我が英国領土を守らなければならない。なぜなら、国際法が力の行使に打ち勝たなければならないからだ」マーガレット・サッチャー(p28)
・国民年金の未納比率は、いまや4割です。保険料を支払わないと年金は受給できませんが、その場合は生活保護を受けるでしょうから、結局のところ徴収漏れということになります(p206)
・自由は責任を意味する。だからこそ、たいていの人間は自由を恐れる(ジョージ・バーナード・ショー)(p99)
・金は鋳造された自由である(フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー)(p202)
・もし相手を自分の意見に賛成させたければ、まず諸君が彼の味方だとわからせることだ
エイブラハム・リンカーン(p132)
・悲観主義は気分のものであり、楽観主義は意思のものである『幸福論』アラン(p52)
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【私の評価】★★★★☆(82点)
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目次
序章 歴史の名言から未来を読もう
1章 仕事に効く名言
2章 リーダーのあり方を見つめる名言
3章 イノベーションを起こすための名言
4章 人・組織を動かす名言
5章 名言で洞察力を持つ
6章 「学び」の名言
7章 名言で国際感覚を身につける
8章 世の中の本質と日本の問題を見抜く名言
著者経歴
竹中 平蔵(たけなか へいぞう)・・・1951年生まれ。日本開発銀行、大蔵省財政金融研究所、大阪大学経済学部助教授、ハーバード大学客員准教授、慶応義塾大学総合政策学部教授などを経て2001年経済財政政策担当大臣。02年に金融担当大臣。2004年には郵政民営化担当大臣を兼務。2005年総務大臣。2004年には参議院議員当選。2006年小泉内閣とともに政界引退。現在、慶応義塾大学教授グローバルセキュリティ研究所長など。
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