「「ほめない子育て」で子どもは伸びる」岸 英光
2014/03/14公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(81点)
要約と感想レビュー
この本では、子どもは「ほめる」のではなく、「認める」のがいいという。子どもは「ほめる」と、「ほめられ」ようとします。つまり、自分の価値観ではなく、他人の価値観で行動する人間に なってしまう可能性があるのです。
だから、「ほめる」のではなく、「認める」のがいいという。「認める」とは、事実を受けとめ、本当の気持ちを伝えること。つまり、事実に対して、こうありたいという未来のイメージがあり、そこに自分の感情があるということです。、
・子どもをほめて育てると・・・「いい子」でいようとするあまり、いつも「ママはどう思っているのかな?」などと、大人の顔色をうかがう子どもになっていきます(p17)
では、子どもに対してどう向き合えばよいのでしょうか。それは、子どもの気持ちをそのまま受け取ることが大切になります。つまり、楽しそうだったら、「楽しいんだね」とそのまま言葉を返すのです。単に相手を評価するわけではないのです。
また、子どもが勝ったら、「よく勝ったな。えらいぞ」というのではなく、よくやったで十分なのです。仮に勝ったら偉いなら、負けたらダメということを暗示してしまいます。負けても努力してきたことは、認めるのです。
つまり、うまくいかなかったとき「なぜ?」と問いただすのはダメですが、うまくいったとき、できたときこそ、「なぜ?」と聴くのはよいのです。
・お父さんね、マサトにはステキな大人になってほしいと思っている(意図)。今回、お母さんを助けて(おこなった行動)、そんな子に育っているとわかって(その影響)誇らしいよ(本当の気持ち)」(p60)
ほめて育てられた子どもたちは、ほめてくれる人がいないと苦しくなるというのは新しい視点でした。子どもの行動を「ただ、相手を受け取る」というのは、わかっていても難しいもの。実践でやってみるしかないのでしょう。岸さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・「意図的メッセージ」は、次の4つの要素から構成されています。
1 意図(「こうあってほしい」・・という気持ち、背景、ビジョン)
2 起こったことや、おこなった行動(具体的事実)
3 その影響(具体的影響)
4 ほんとうの気持ち(p58)
・自分の子が迷子になったときに・・・ちゃんとついてきてくれると「期待」していて、急にいなくなってしまったので「とても心配で不安」で、事故にあったか誰かに誘拐されたかと思うと「恐ろしく」・・・「とっても苦しくて悲しい」ことだった(p64)
・将来どんな人間に育ってほしいのか、「子育ての哲学」をもって、それを子どもに示していきましょう(p121)
【私の評価】★★★★☆(81点)
目次
第1章「ほめる」っていいことなの?―「ほめる」ことで子どもが壊れていく
第2章 「認める」言葉のパワー―「認める」声かけで「生きる力」がつ
第3章 「認める」声かけのレッスン―「Iメッセージ」のつくり方
第4章 大人だって「ほめる」より「認める」―自然とコミュニケーションがうまくいく
著者経歴
岸英光(きし ひでみつ)・・・東京都出身。岸事務所代表。コミュニケーショントレーニングネットワーク統括責任者。1985年より帝人株式会社にてマーケティング 企画・技術開発・営業・システムなどを手がける。その後、独立して、人間関係や能力開発に関する様々な分野のセミナー・講演・研修・執筆等を展開。数多くの企業で顧問(コーチ)として活動すると同時に、学校現場での講演、一般参加者対象の連続講座など、精力的に活躍中(全国で年300回以上)。「コーチング」、「パラダイムシフト」の第一人者。
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