「失敗する子は伸びる」岸 英光
2014/03/20公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(78点)
要約と感想レビュー
子どもの成長段階に応じて、子どもへの対応を変えよう!という一冊です。子どもが小さいときには、何でも教えてあげる必要があります。なぜなら、何もわからないから。ただ、小学校高学年くらいになったら、自分で考えて、自分で行動することを教えてあげないといけません。
自分で考えて行動するから、子どもはそこから学ぶのです。もちろん失敗することもあると思いますが、自立するためには、経験が必要なのです。
・親が先回りしてお膳立てしたり、子どもの責任を肩代わりしてしまったら、子どもは依存的になり、失敗する機会が減り、学ぶことが少なくなっていくことを知っておきましょう(p21)
自分で考えて行動すると、失敗します。失敗すると、自分が困ります。困るから、何かを変えようとする。何かを変えたら、うまくいったり、うまくいかなかったり。そこに試行錯誤が生まれます。そして成長する。転んだら、自分で立つ、ということです。
親から言われてやるのではなく、自分でやってその結果を受け止めるのです。もし、親から干渉されれば、結果は親の責任になってしまうのです。だから、自分事として自分で考え、行動してなくてはならないのです。
もし、友達にケガをさせてしまったとしましょう。そのときは、「ダメじゃないの。乱暴な子ね」と責めてはいけません。「あなたはダメだ」という言葉は、相手の存在や人格を否定する言葉です。残念だな」という気持ちを伝えるとよいそうです。
・自分で起きられなかったから遅刻した、つまり「遅刻しないで学校へ行くこと」が「親の管理していること」ではなく「自分のこと」であれば、その結果は自分で引き受けます。自分の責任です(p29)
私の小学校、中学校の頃を思い出すと、親が口を出すほどに、自分が考えなくなっていったことに気づきました。それが楽だから。中学校くらいになったら、子どもを信じて、何事でも自分で考えさせ、責任を持ってもらうべきなのでしょう。
岸さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・誰でも失敗や挫折をすると、心に痛みが生じます・・こうした気持ちから逃げずにしっかり味わうこと・・同様な失敗をした他人の痛みも理解できるよになります(p48)
・誰でも失敗は怖いのです・・・「怖い」という感情と行動を結びつける必要はありません・・「怖いのは当たり前」、そして「大丈夫、怖いだけだから」と言って送り出してあげましょう(p65)
・「なんでできなかったの?」と詰問口調で聞くのは好ましくありません。・・・「どこができたの?」・・「どこに力を入れて取り組んだの?」と「事実」に目を向けた聞き方をしましょう(p85)
・反抗期には、いろいろな価値観に自分を合わせる練習をする時期です・・・親は当たり甲斐のある「壁」にて、言うべきことはきっちり伝えて、「ここは通れるけど、ここは通れない」と伝えなくてはなりません(p132)
・「1番を取りたい」あるいは「20番以内に入りたい」・・私は、自分を引っ張ってくれる高い目標と、身近な目標の2つを設定することをおすすめしています(p126)
【私の評価】★★★☆☆(78点)
目次
第1章 失敗を恐れて行動できない子が増えている―お母さんは先回りしないで
第2章 失敗から学べることは無限大―失敗は最高の「成長体験」
第3章 子どもが失敗したときの声かけ―事実をしっかりと見て、認める
第4章 「生きる力」を育もう―自発的、主体的に生きる子に
著者経歴
岸英光(きし ひでみつ)・・・東京都出身。岸事務所代表。コミュニケーショントレーニングネットワーク統括責任者。1985年より帝人株式会社にてマーケティング 企画・技術開発・営業・システムなどを手がける。その後、独立して、人間関係や能力開発に関する様々な分野のセミナー・講演・研修・執筆等を展開。数多くの企業で顧問(コーチ)として活動すると同時に、学校現場での講演、一般参加者対象の連続講座など、精力的に活躍中(全国で年300回以上)。「コーチング」、「パラダイムシフト」の第一人者。
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