「エンパワーメントコミュニケーション」岸 英光
2009/02/01公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(74点)
要約と感想レビュー
「空気」が支配すると言われる日本における、人とのコミュニケーションの気づきをまとめた一冊です。内容は非常に広くポイントが絞りきれないのですが、私が気になったのは、日本人特有の同質化した人間関係のところです。
言わなくてもわかるという考え方から、「うまく言って伝える」ということを著者は提唱しています。「わかってくれるはず」「伝わるはず」と思いこんでいると、伝わっていないときに、大きな事件に発展する可能性があるからです。そうであるならば、相手に失礼にならないように、はっきり伝える訓練をしてはどうか、ということです。
・本当の気持ちでノーを言う訓練・・・「ごめん。戦争映画にはあまり興味がないんだ。他の映画だったらぜひまた誘ってよ」これでOKです(p97)
特に、日本人が不得意な、自分の感情に気づき、それをうまく相手に伝えていく、ということが大事でしょう。そうすることで、自分の気持ちに反することなく、相手も傷つけないオープンなコミュニケーションが作れる可能性があるのだと思います。
そのためには、ナゼやらなくてはならないのか、ナゼやっていはいけないのか、説明できなくてはなりません。説明するということは言葉にすることであり、説得力のある話ができなければならないのです。これは訓練することで、できるようになるのです。
・涙を流して泣くことの意味・・・大切なのは、心が負った傷、怒りや悲しみ、憎しみを逃げずにしかりと味わう、自分自身とのコミュニケーションです。(p42)
社会に入ると、仕事の技術よりも人間関係の技術のほうが大切だということがわかります。それは仕事の技術を学ぶことはできても、人間関係の技術は学ぶことが難しいからです。
そうした学びにくい人間関係を学べる本として、本の評価としては、★3つとしました。
この本で私が共感した名言
・「遅刻しちゃいけないよ」「なぜですか」「信頼できなくなる。仕事を任せられない・・・昇進が遅くなる・・・」(p144)
・「わかってくれるはず」「伝わるはず」という感覚がいつしか「わかるべきだ」「わからないほうがおかしい」(p165)
・「人と一緒にやる」ことが結果を出す力になります(p200)
▼引用は、この本からです。
あさ出版
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【私の評価】★★★☆☆(74点)
目次
第1章 コミュニケーションとは自分と相手を変えるもの
第2章 コミュニケーション・パワーが多くのことを可能にする
第3章 必ず結果を生み出すコミュニケーションの技術
第4章 「できない」を「できる」に変えるコミュニケーション
著者経歴
岸英光(きし ひでみつ)・・・東京都出身。岸事務所代表。コミュニケーショントレーニングネットワーク統括責任者。1985年より帝人株式会社にてマーケティング 企画・技術開発・営業・システムなどを手がける。その後、独立して、人間関係や能力開発に関する様々な分野のセミナー・講演・研修・執筆等を展開。数多くの企業で顧問(コーチ)として活動すると同時に、学校現場での講演、一般参加者対象の連続講座など、精力的に活躍中(全国で年300回以上)。「コーチング」、「パラダイムシフト」の第一人者。
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