「運は「バカ」にこそ味方する」桜井 章一
2013/12/12公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(85点)
■20年無敗の麻雀鬼。
伝説の桜井 章一さんの一冊です。
麻雀を通して人間力を鍛える
「雀鬼会」を主催。
麻雀をしていて指導するのは、
「考えないこと」だという。
考えるのではなく
感じろ!ということ。
・現代社会では「考えない人」=「バカ」と見なされてしまう・・・
むしろ「考える」からこそ、
そこに余計なものが入り込み、
間違った方向に進んでしまうのではないか、
ぐらいに思っている。
■現代社会は、考えることを求める社会です。
感情的な人はもちろん×ですが、
あまりに考えすぎるのもよくない。
考えすぎると、
本当に自分の求めるものと
反対に行ってしまう場合があるのです。
そして子どものころは持っていた
自分らしさを失ってしまう。
・考えて行動すると"らしさ"を失う(p172)
■面白いのは、桜井さんが言葉の暴力に
非常に否定的な点です。
これは、サラリーマン社会にありがちな
上司による罵倒やイジメを
イメージしていると感じました。
そうしたことに悩む若者が、
雀鬼の元に集まってくるのでしょう。
・暴力には肉体的な暴力もあれば、
「言葉の暴力」のように
精神的に相手を追い詰めていく暴力もある。
自分の立場を利用し、
君は卑怯な手を使っていないだろうか?(p37)
■雀鬼は弱いものの味方だとわかりました。
ただ、弱いものにも、強く生きてほしい。
いばりちらす感情的な人間は、
単に人を貶めて、
自分を上げたいだけである。
そんなヤツに負けるな。
そんなヤツと同じにならないように
注意しよう。
そう教えてくれているように
感じました。
強く温かい雀鬼に
感じ入りました。
桜井さん、
良い本をありがとうございました。
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■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・人が利口ぶる理由は結局
「認めてもらいたいから」である(p4)
・私の中にある、生きる上での判断基準は、
「楽しいか、つまらないか」
ただそれだけである(p26)
・私は楽しく、気持ちよく生きていきたいし、
それは誰しもできることだと思っている。
試しに損得や利害からは距離を置き、
「合う、合わない」を感じ取る自らの感覚を
最優先にしてみてほしい。(p114)
・男であるなら、ここぞという時が来たら
何がなんでも体を張らなければいけない。・・
自分の生きざまを貫くために体を張らなければ
ならない時もあるだろう。・・・
体を張って家族を守らなければいけない。(p155)
・感情豊かに生きている人を、私は「情緒不安定」
などとは思わない。むしろ、「考える」という行為で
情緒を止め、感情を押し殺して生きている人たちの方が
私には不自然に思える(p189)
・「なんてひどい人間だ」とずっと考え続けていたら、
君の気持ちが晴れることはない・・嫌な相手を反面教師にして
「自分もそうならないように気をつけよう」
と思えれば、相手に感謝の念すら覚えるかもしれない(p50)
・上に立つ人間に一番大切なものは
「いかに目下の人間を受け止められるか」だと
思っている・・・下の立場の人たちから
「あの人の気に入らないことを言ったらお終いだ」
と思われているような指導者や上司は、
とてもではないが「下の人間を受け止めている」
とは言えない(p38)
・夢や希望を目の前に掲げるのは、
どこまでも走らせるためにニンジンを馬の目の前に
ぶら下げる行為に等しい。・・・
人は、往々にして学校や会社、もしくは社会に
知らず知らずのうちに走らされていることがある(p45)
・本当の意味で「人からどう思われようが構わない」
と思えるようになるには、自分を良く知ることがとても大切だ・・
自分の悪いところ、ダメなところを自覚すれば、
他人からそのことを指摘されても「そうなんですよ」と
素直に返せる(p81)
・「できない」人たちを見て
「何でできないんだろう?」と考えて欲しい。
そうやって思いをめぐらすだけでも、
上の立場の人間の人生は深みを増していくし、
さらには人間としての器も大きくなっていく(p61)
・百点を取った子には「よかったね」と言うし、
十五点を取った子には拍手を送る。・・・
八十点を取れる人が手を抜いて十五点だったのと、
一点かもしれない人が取った十五点とでは重みが違う(p90)
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【私の評価】★★★★☆(85点)
■目次
第1章 「頭がいい人」たちがつくったこんな時代
第2章 人は「少しバカ」なくらいが一番強い
第3章 運は「できる人」より「気持ちのいい人」に集まる
第4章 頭の固い人には運は近寄らない
第5章 「考える」より「感じられる」人になるために
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