「部下のやる気を引き出す 上司のちょっとした言い回し―聞き方・褒め方・頼み方・伝え方・叱り方...すぐに使える150フレーズ」吉田 幸弘
2013/09/21公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★★(92点)
要約と感想レビュー
相手から意見を引き出す
やたらに長いタイトルだな・・・と思いながら読み始めた一冊です。ところが、意外に使える内容かもしれません。相手のやる気を引き出す言い方が、○と×で150個の具体例があるのでわかりやすいのです。
もし、仕事で問題があったとした場合、「なんで、間に合わないんだ」と問い詰めるのではなく、「何か、困ったことがあったの?」と聞くのです。相手から答えを引き出すコーチング流会話術だなと感じました。
×「なぜ、終わっていないの?」・・・
○「いま、どれくらい仕事を抱えている?」(p144)
言い方が10割
ビビるのは、自分が使っているような言い方があることです。例えば、次のような言い方です。
×これをやってくれ⇒○一緒にやってくれるかな
×なぜできない⇒○何か困ったことはない?
×まだまだだな⇒○前より良くなったね
文句を言ってきた相手を「何か、文句あるのか」と否定しなくても、「納得していないようだけど、意見を聞かせてくれないか」言えば、伝わるのです。その根底には、相手の悪いところを見るのではなく、相手の良いところを見るという思想があるように感じました。
×「いつになったら、独り立ちしてくれるんだよ。A君とはだいぶ差がついたな」
○「以前のときより取り組みが早くなったね」(p115)
良い言葉を話す訓練が必要
「よくわかるよ」「それは困ったね」と寄り添う言葉も大事です。相手を否定するのではなく、常に良い言葉がでるように訓練が必要だと感じました。
この年になって、日本語の話し方の練習が必要となるとは修業が足りませんね。吉田さん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・×「何やっているんだ!・・・」
○「大変だったね。報告ありがとう。詳しく聞かせてくれないか」(p21)
・×「部長がダメだって」
○「私はいいと思ったんだけど、この部分を納得してもらえなかったようだ。代替案を一緒に考えてみようか」(p84)
・×「何か、意見はないかな?」・・・
○「1つだけ挙げるとしたら」
○「もしも君が僕の立場だったらどうするか、教えてくれるかな」(p26)
・いつも短い期間でいい企画書をつくってくれるから、伊藤君にはホント助かっているよ。ところで、先ほど業務部長から、『伊藤君が最近、作業指示書を出すのが遅い』と少し怒り気味の連絡が来たけど・・(p218)
▼引用は下記の書籍からです。
ダイヤモンド社
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【私の評価】★★★★★(92点)
目次
序章 まずは、ポジティブ思考から始めよう
第1章 部下が話しやすくなる相槌の打ち方
第2章 部下の言いたいことを上手に引き出す聞き方
第3章 部下のプライドをくすぐる上手な褒め方
第4章 部下が気持ちよく動いてくれる頼み方
第5章 部下を立ち直らせる励まし方
第6章 部下にやる気と気づき与える伝え方
第7章 部下が行動を改善してくれる効果的な叱り方
おわりに
著者経歴
吉田幸弘(よしだ ゆきひろ)・・・リフレッシュコミュニケーションズ代表。人財育成コンサルタント・上司向けコーチ。1970年生まれ。成城大学卒業後、大手旅行会社、有名学校法人を経て外資系企業へ転職。そこで周囲のメンバーとうまくコミュニケーションが取れず、降格人事を経験する。クビ寸前の状態から、友人の勧めで学んだ「交渉術」を駆使して、劇的に営業成績を改善。5カ月連続営業成績トップになり、マネジャーに再昇格。その後も部の離職率を10分の1としながら、売上前年比20%増を達成し続け、3年連続で社内MVPに選ばれる。2011年1月より独立。現在は、経営者・中間管理職向けに、人材育成、チームビルディング、売上改善の方法を中心としたコンサルティング活動を行っている。全国の企業、商工会議所、法人会などで年間130本以上講演・研修に登壇している。
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